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03月08日-07号

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  1. 和歌山市議会 2017-03-08
    03月08日-07号


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    平成29年  2月 定例会                平成29年          和歌山市議会2月定例会会議録 第7号            平成29年3月8日(水曜日)     -----------------------------議事日程第7号平成29年3月8日(水)午前10時開議第1 会議録署名議員の指名第2 一般質問     -----------------------------会議に付した事件日程第1 会議録署名議員の指名日程第2 一般質問(浦平美博君、中村朝人君浜田真輔君)     -----------------------------出席議員(38名)  1番  林 隆一君  2番  山野麻衣子君  3番  中村朝人君  4番  堀 良子君  5番  西風章世君  6番  園内浩樹君  7番  永野裕久君  8番  中村元彦君  9番  浜田真輔君 10番  中谷謙二君 11番  丹羽直子君 12番  浦平美博君 13番  上田康二君 14番  吉本昌純君 15番  松坂美知子君 16番  姫田高宏君 17番  中塚 隆君 18番  薮 浩昭君 19番  奥山昭博君 20番  山本忠相君 21番  井上直樹君 22番  芝本和己君 23番  古川祐典君 24番  戸田正人君 25番  松井紀博君 26番  尾崎方哉君 27番  南畑幸代君 28番  森下佐知子君 29番  中尾友紀君 30番  松本哲郎君 31番  北野 均君 32番  山田好雄君 33番  野嶋広子君 34番  宇治田清治君 35番  寒川 篤君 36番  山本宏一君 37番  遠藤富士雄君 38番  佐伯誠章君   ---------------説明のため出席した者の職氏名 市長               尾花正啓君 副市長              荒竹宏之君 副市長              森井 均君 市長公室長            辻 正義君 総務局長             田又俊男君 危機管理 局長               宮原秀明君 財政局長             小林亮介君 市民環境局長           山本彰徳君 健康局長             立本 治君 福祉局長             平田謙司君 産業まちづくり局長        坂本安廣君 建設局長             南方節也君 会計管理者            南 秀紀君 教育長              原 一起君 教育局長             北 克巳君 消防局長             出口博一君 公営企業管理者職務代理者水道局長 巽 和祥君 選挙管理委員会委員長       川端正展君 代表監査委員           伊藤隆通君 人事委員会委員長         水野八朗君   ---------------出席事務局職員 事務局長             尾崎順一 事務局副局長           中野光進 議事調査課長           中西 太 議事調査課副課長         石本典生 議事班長             藤井一成 調査班長             村井敏晃 企画員              竹下裕威 企画員              佐川恭士 事務主査             國定正幹 事務主査             北野統紀 事務副主任            平岡直樹 事務副主任            大江健一   ---------------          午前10時00分開議 ○議長(野嶋広子君) ただいまから本日の会議を開きます。   --------------- △日程第1 会議録署名議員の指名 ○議長(野嶋広子君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 本日の会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において  井上直樹君  芝本和己君  中尾友紀君 以上3人の諸君を指名します。   --------------- △日程第2 一般質問 ○議長(野嶋広子君) 次に、日程第2、一般質問を行います。 順次質問を許します。 浦平美博君。--12番。 〔12番浦平美博君登壇〕(拍手) ◆12番(浦平美博君) おはようございます。至政クラブの浦平でございます。 議長の許可をいただきましたので、通告に従い、一般質問をいたします。よろしくお願いいたします。 本日3月8日は、市内中学校の卒業式でありまして、末っ子の卒業式であります。末っ子と言うたらぐあい悪いな、子供の人権無視しますんで。 父として、3人の娘たちの卒業式に参加できませんでしたが、きょうも帰って、おめでとう、そしてあしたの受験頑張れと言ってやりたいと思います。 さて、市長の政治姿勢について、教育行政について通告しておりますが、密接にかかわり合っての市政であり、軸となるのは政治姿勢であります。 私は、今まで、市長にも失礼を承知でいろいろと申し上げてまいりましたが、それは和歌山市の子供たち、すなわち和歌山市の未来について同じ思いを持たれていると思ったからでありました。 市長、あなたは、子供の恐ろしさ、学校教育の恐ろしさ、つまり言いかえれば真っ白な状態の子供たちの学びの重要性と私たち大人の無責任さを認識していないのではないかと、2年半たってもなおその思いは払拭されませんでした。 よって、今回の質問の趣旨は、市長の目に、いわゆる普通の生活をしている一般市民の姿がどのように映っているのか、市役所職員がどのように映っているのか、つまり市民をどう思っているのかという、公務員ではなく、政治家の心を、和歌山市で起きている事象や学校の現状なども御紹介しながら、市長が作成している和歌山市という未来へと続くジグソーパズルで、はめ込めていない、なくしている心のピースを1から19の質問にまとめ、はめ込んでいく質問にしたいと思います。一つ一つ、ばらばらな質問に感じるかもしれませんが、共通することになろうかと思います。 いつものことながら、市民の皆様から議席をおかりする者として、その市民の声と公選で選んでいただいた責任の重さにおいて、そこから生まれる思考で市民の方々の声を判断し、市長、教育長に問うてまいります。 もう1点、日本人は、議論における思考の違いや議論を闘わせることを、指摘され恥をかいた、ばかにされた、失礼だ、目上に対して等々と、感情のもつれからであるかのようにおさめてしまうことによって原因をうやむやにしてしまいがちです。いま一度、そうではないことをしっかりと理解されて、質問にお答えいただければ幸いであります。 何年か前に、議会は生ぬるい、議案のほぼ全てを賛成するなら議会は要らん、市議会議員ら仕事していない、市当局にただすのに議員側を向いて質問しているなどの誤った世論形成がつくられました。その影は、今もなおつきまとっています。 その渦中において、全国の地方議会では、その改革のうねりに対応すべく、議会の形状を対面式間取りとなるような形にしたところも数多く出ました。さまざまな議論もあったと存じますが、和歌山県議会もその一つであります。 しかし、この本会議場において、何一つ変化しなかった、いや、させなかった和歌山市議会に私は誇りを持っています。 それは、日本という祖国、ふるさと和歌山の経てきた時間というのは、一人の人生の時間よりはるかに長く、その都度その都度細かな議論がなされてきていて今の形になっていると考えたとき、いっときの空気によって流されなかったという判断ができるからです。 全国で自治基本条例自治基本条例ともてはやされましたが、数々の問題が噴出して、その鳴りは潜めています。それも和歌山市は乗らなかった。 時間を重ねるとはそういうことであり、歴史の積み重ねを一気に変化させるのは危険な思考に入りがちです。 だから、保守政治というのは、変化に乏しいですが、歴史という裏づけに基づき、時代に即した変化を緩やかに緩やかに行っていく。そうすると、目に見えませんから、頑張ってへんやないかと言われ、周りを気にし出す。これが革新政治の種を植える。変化、変化、目に見えるものばかりを誇張するようになる。市長、違いますか。 少しそれますが、与党は、天皇陛下の御譲位について、一代限りの特例法、野党は恒久的な退位、望んでいるようでございます。 歴史の重みを理解せずに、今を生きることしかできない現代人が、2677年の重みを理解せず、理解しようとする思慮深さに欠ける情けない姿がテレビに映し出されています。 いつから私たち日本人は、歴史から学ぶことを諦めたのでしょうか。まさに、学校教育の劣化です。まさに、GHQによる日本人の精神的武装解除、つまり連帯感を喪失させることが実ったのであります。 そして、この精神的武装解除に大きく貢献をし、それなりの社会的ステータスを得た一つが男女共同参画というものでございます。男女共同参画については、後ほど少し触れます。 戻りますが、今、私が立っているこの場所からの質問は、市民から負託された議員の皆様と、その後ろにおられる市民の皆様に向けて、私は和歌山市に対してこのような思いで質問をさせていただいてるという意思表示の場であり、当局側はその議員とその後ろにいる市民に正対すべく席があります。当局側は、多少、若干ですけど、斜めになっていますが、議員席のように弧を描くような形になっていないのは、そういう意味が含まれているからであります。 また、私どもには番号があり、市長ですら番号がありません。だから、番外なのではありませんか。 この議会は、審議される側と審議する側であり、市長が招集するのは、みずからその襟を正しているという意思のあらわれであるから、招集の挨拶でよろしくお願いしますと述べるのでしょう。 この形状、予鈴、どれ一つとっても、議会事務局含めかなりの緊張感の上、臨んでいます。議場の重みは、そう臨もうとする者にしか感じないのかもしれませんが、重いものだと私は思っています。 常日ごろから、予鈴が鳴って私どもが入場しても、市長は着席していません。さらに、私どもが座っている前で、おはようございますと各局長級に挨拶をし、それに返す局長級、そして着席。腹を決めて臨む本会議で、議員が先に着席し、その前で挨拶のし合いっこをして初めてよっこらしょと席に着く。本鈴が鳴っていないから問題ないと思われているのでしょうが、それこそが市長は議場の重さを理解されていない証拠であります。 市長みずから招集をかけたのならば、我々議会を迎え撃つ覚悟でこの議場に入らなければならないのではないでしょうか。そのためには、最終の準備を事前にしっかりと済ませる、市民が選んだリーダーと市民に尽くす当局職員が市民から選ばれた議員と対峙する、これこそ議場でしょう。何と生ぬるい空気を醸し出しているのか。だから、登壇した議員に向かって質問をよく聞いておられるあなたの姿が目に入るのです。 市長は、市民に向かって聞かなければならないのではありませんか。登壇者である議員に向かって聞いている間、市民側から見れば斜に構えることになりますが、そのようなことも考えることなく、登壇する議員に向かって聞くことが美しい、誠実に見えると思っているならば、それは議会人に対する侮辱であり、市民を愚弄することでもあります。これすなわち、議会の歴史を学ぼうとしないあなたの大きな誤りです。 しかし、市民の方々は、そのようなことまで考える時間はありません。なぜならば、必死で目の前にある仕事をこなしているからであります。だから、私たちがそのかわりをし、常に市長をチェックし続けています。 このような振る舞いができる思考が、議会軽視ととられる事案、つまり市民軽視を多発させるのであります。 例えば、施政方針を取り上げてみましょう。 平成26年度の施政方針では、このように申しています。数々の施策を述べた後、「以上が平成26年度予算案の概要です。」。 尾花市長になられてからはこうです。「以上が、平成26年度最終補正に計上しました国補正分の事業を含めた平成27年度の主要事業です。」「以上が、平成27年度最終補正に計上しました国補正分の事業を含めた平成28年度の主要事業です。」「以上が平成29年度の主要事業です。」と述べています。 事業を行おうとすれば予算が要ります。予算がなければ事業ができない、その予算を市民が選んだ議員から構成される議会で認められなければ予算とならない、だから事業案である。当たり前だからこそ、細心の注意を払い、予算案の概要ですと平成26年は申しているのです。至極真っ当な施政方針を示していると私は思います。 しかし、市長は主要事業だと。さらに今回の施政方針では、改正します、実施します、着手しますと言い切っていますが、何を根拠に言い切っているのでしょうか。 全てをここで言うつもりはありませんが、やはり市長であっても、あなたが全て思いどおりにならないと思います。だからこそ二元代表制であり、唯一の議決権を私どもが持っているのです。そのためには、議会に対しても職員に対しても、もっときめ細やかな説明に心がけなければならないと私は思うのであります。 また、今回上程されている議案書(その6)、これは長期総合計画です。あなたの施政方針で、平成29年度は「グローバル化といった時代の潮流を的確に捉えつつ」と言っておりますが、その6、つまり和歌山市民に対して本市が示す長期総合計画にはグローバルなんて言葉は一つも入っていないはずです。なぜならば、特別委員会において、一般市民にお示しをする計画書に、意味も含めて曖昧であるという観点から、このグローバルを使用せず、誰が読んでもわかりやすいように変更しているはずです。この不整合さは何でしょう。 その観点からも申し上げますと、議会イコール市民代表であるとの認識は薄く、市民と議会は別との認識に立っていると思われても仕方ありません。 市長から見れば、二元代表制なんてどうでもよいと思われるのでしょうか。例えば、和歌山市で唯一の高齢者福祉施設であったほうらい荘の建てかえの基本設計委託料1,000万円を超す税金を使ったのにもかかわらず、次年度に向けた実施設計予算を講じなかった。結局、無駄金となりました。これは、市民から見れば捨てたのと同じであります。 もともと議会では、この案件について、かんかんがくがく、もめにもめました。大丈夫なのかと。 もし、議会の重さをわかっているのであれば、あれだけもめた内容について、税金を無駄にしてしまったならば、議会、委員会に対してしっかり説明をしたはずであります。しかし、何ら説明せずにいた。だから、厚生委員会で市長の出席要求がなされ、そこで市長はこう発言しています。  ほうらい荘の建設場所の変更も含めて、検討することにつきましては、福祉局が御報告、答弁したところでございます。まず、市民の代表である議員の皆様への報告が遅くなりましたことにつきまして、おわび申し上げます。旧ほうらい荘は、利用される方が特定の方々に限定されており、毎年約3,000万円の赤字経営でありました。また、駐車場が狭くなること、建設費が割高になることは事前にある程度わかっておりましたが、基本設計においてそれをクリアすることができませんでした。こうした中、中央卸売市場に併設する予定の道の駅の地域振興施設としてほうらい荘の機能を持ってくる案も新たに浮上してきたところでございます。その場合は基本設計の費用が生かされないかもしれませんが、新しい施設は採算も取りやすくなるようなものとするなど、より多くの方々が利用できる、また利用しやすく喜んでいただける施設になるよう検討しようと考えております。これまでの委員会での検討が生きるよう、私が責任を持って次の計画をきっちりと進めてまいります。どうか御理解いただきたくよろしくお願い申し上げます。以上でございます。 それに対して、委員長がこう言うんです。  ほうらい荘の件につきましては、約5年前から各委員が一生懸命検討して審議してきたことでありますので、それを安易ではないか知りませんけれども、急に方向転換するということは、非常に我が委員会を軽視しているのではないかと思われても仕方がないと思いますので、本当に今、市長が言われたように委員会の審議が無駄にならないようとの決意があるのなら、それなりに真剣に考えてやっていただきたい。それでないと我々委員会が今まで5年間何をしてきたのかということになりますので、その辺、私が責任を持ってと最後に言葉がありましたけれど、本当にリーダーとしてトップとして責任を持ってやっていただきたいと思いますので、その点だけ強く申し上げておきます。今後、委員会軽視のないようによろしくお願いしたいと思います。 こういうふうに述べたわけであります。 私は、ここで初めて知ったんであります。高齢者福祉施設が、中央卸売市場に併設する予定の道の駅の地域振興施設に変化をしている。 加太少年自然の家という子供たちの教育施設が、交付金を国からいただくために青少年国際交流センターに機能を変え、外国人誘客というように変わりました。 どれだけ言葉を取り繕っても、その施設の本質、現実は教育施設。ならば、小学生の留学生をたくさんふやしてはいかがですか。あくまでも本市の子供たちのためのものなんです。 現在進行形の中央卸売市場運営協議会で会長を仰せつかっておりますが、ほうらい荘の機能の一つであるお風呂を持ってくるなんて誰も知らない。日課にしていた地域住民の唯一の憩いの場を、特定の方々に限定されている。赤字だから。 そもそも、高齢者福祉施設の定義は何でしょうか。いま一度、考え直す必要があると思います。 道の駅にして、お風呂ができて、その特定の方々は歩いてお風呂に入りに来るのでしょうか。 当時の中村協二議員から、いきなりほうらい荘が使えんようになったんや、住民から苦情が出てる、浦平、おまえ厚生委員やから、かわりに議論してくれへんかということでしたから、そのときの審査はよく覚えています。 市長は、私が責任を持って次の計画をきっちり進めてまいりますとおっしゃってますが、全くその形跡は見られません。 IR、校歌、薬学部、市民会館等々、まだまだありますが、本市唯一の高齢者福祉施設であったほうらい荘のこれからのことなんて、新聞発表されたなんて聞いたことがない。地場産センターの廃止の説明も委員会で出ていません。しかし、仮称--南コミセンで予算計上されている。高齢者福祉施設としての模索はしたのでしょうか。まさに、革命政治、二元代表制を覆す所業であります。 平成28年1月、はたちのつどいが毎年ビッグホエールで開かれております。芦原子ども会の子供たちが黒潮太鼓を披露し、成人のお祝いをしてくれました。 また、屋外では、市職員が極寒の中、誘導係をしていました。その職員の公務むなしく、会場はざわつき、あげくの果てに酒に酔って大けがをさせる事件が起きました。何とも後味の悪い話です。 本年、平成29年1月も同様にお祝いをしてくれました。いずれも、その太鼓の披露が終わり、芦原子ども会の代表は、お兄さん、お姉さん、成人おめでとうございますと祝辞を述べてくれました。まことにほほ笑ましい限りであります。 しかし、昨年同様、また、それ以上に、びっくりするほど会場はざわつき、前列の少しだけが静かに聞いている、そのような状況でした。 芦原子ども会の子供たちは、日ごろから一生懸命に練習をし、緊張しながら太鼓を打ったことでしょう。その懸命に打つ最中、そのさなか、そして打ち終わってから、子供たちの目にお兄さん、お姉さんの姿はどのように映ったのでしょうか。 ここに教育の恐ろしさ、大人の無責任さが出ます。本市の小学6年生の、あの芦原子ども会の6年生の8年後の答えが、既にこのはたちのつどいに出ているのであります。 そこで、市長にお尋ねいたします。 1、はたちのつどい実行委員長は一体誰なのか、お答えください。 2、次に、市長は、御説明申し上げましたように、非常に騒がしいその状況下、子供たちが懸命に打つ太鼓をどのように聞いておられたのか、お答えください。 次に、先般、和歌山市が設置する唯一の高校である和歌山市立高校60周年記念式典が行われました。60年とは大変な年月の積み重ねであります。 記念式典とは一体どういう意味なのか、調べてみました。すると、何かの物事を記念する意味合いで挙行される式典。記念すべき物事のために催される儀式。儀式とは、特定の信仰、信条、宗教によって、一定の形式、ルールに基づいて人間が行う日常生活での行為とは異なる特別な行為、こうなっています。 つまり、ハレとケであります。ハレとケは、柳田國男によって見出され、日本人の伝統的な世界観の一つであり、民俗学などにおいてハレとケという場合、ハレは儀礼や祭り、年中行事などの非日常、ケとは、ふだんの生活である日常をあらわしているのです。 ハレの場においては、衣食住や振る舞い、言葉遣いなどをケとは画然と区別しました。晴れ着は、このハレから来ていると言われるようです。 神前挙式、着物、白無垢を着た状況でざわつくかといいますと、ざわつきません。つまり、非日常であるがゆえに厳かでなければならない。 ですから、来賓で出席させていただき、紹介を賜っても、私は一切口を開きません。お祝いも述べないのかと市民の方から言われたこともしばしばありましたが、一貫そうしています。それは、大切なことだと認識しているからです。 また、式典において口を開いてよいのは、式次第に書かれた人物のみであります。来賓は、出席することでお祝いをするのです。この日本人の奥ゆかしさを理解しなければと自分に言い聞かせています。 ちなみに、このハレとケを椎名林檎は「NIPPON」という歌の歌詞に使っています。サッカー番組テーマソングでありました。これ、NHKやったんですけど、日本という国が悠久のときを経てきたその重き時間を静かなる闘志で燃やせと、こう言っているのであります。 そこで、お尋ねいたします。 3、市長は、市高60周年記念式典にどのような思いで出席されたのでしょうか、お答えください。 次に、教育委員選出という重みについて。 私どもは、非常に重要な人事案件ですから、直前まで誰なのか、また、その選ばれた理由もわかりません。同時に、知り得たからといって、認められないから別の案を出すわけにもまいりません。当然、市長の専権事項であることもわかっていますが、議会の承認も必要であることも事実です。 私たちは、承認しないことは、その人物を否定することになると同時に、対案を示せないのであります。 人が人を認め、人を選ぶとは非常に難しい。人事とは、そのようなものだと思います。 しかし、軸足を子供に置いたとしたらどうでしょうか。難しくとも、人物を否定したとしても、しっかりと選ばなければならないことだと思うのであります。 ですから、いろいろな弊害を取り除くためにも、先輩議員の方々は、議会にも相談してはどうかと提案してきたと聞いております。ですから、あえて市長には考えてもらいたいのです。 教科書採択のとき、歴史教科書における市民のアンケートで自由社が一番多かったと、今はないポストの教育委員長が堂々とこの議場で述べたように、また、その採択議事録にすら自由社のじの字すら出てこない。 全くもって市民のアンケートを無視した、偏った思想、あなた側から見れば、僕が偏ってるのかもしれませんけど、堂々と採択に対して深く議論をすればよいし、全てを網羅して意見が出ていてもおかしくはありません。 しかし、市長が選んだ教育行政をつかさどる方々は、歴史教科書を変更することによって、世間にどう見られるのか、どのような報道になるのか、社会的影響を考え、理屈をこねて保身に回る。保守違いますよ、保身に回る。 その前に、和歌山市の子供たちに、どのような教科書で、どのような人物になってもらいたいのか、その思いをぶつけない大人の無責任さ、市長が任命している教育委員の劣化に、残念を通り過ぎ、憤りすら感じます。 平成23年に定まった伏虎義務教育学校がいよいよスタートするという時期に、前の伏虎中学校校長が教育委員に選出、本町小学校跡地に信愛女学院が建てるという信愛大学関係者から教育委員を選出。世間では、これを、何かしら便宜を図るためなのか、癒着かと思ってしまうのです。 市民の方々は、深くその教育行政を知らないのですから、だとするならば、それを逆手に選ぶとは一体どういうことなのか、疑われてもいたし方ありません。そうすると、適正に選んだ、何も問題ないとしても、教育行政をつかさどる教育委員会を一体市民のどれだけが信用してくれるのか。これ、全て市長の判断なのであります。 現市長下で選ばれた2人の教育委員は適正だと思いたいですが、偶然なのか必然なのかはわかりませんが、全くわからない市民にとってはどのようにこれが映るのか。 ならば、通り一辺倒の人格高潔で適任などと言う前に、実際に面談審査をして、その人物、人物に和歌山市の未来を語らせ、育成する機関のトップを、私はこのような観点から選んだんだと述べればよいのです。しかし、そうはなっていない。 つまり、約3万人の子供たちに夢を語るという大人としての責務を理解していないのに等しいと言わざるを得ません。教育委員は名誉職では困るのです。 また、先般、伏虎義務教育学校の校歌が発表されました。しかし、議会は、全くその内容を知るよしもなく、報道されることすら知りませんでした。あげく、著作権の問題があるとして、議会に対して、SNSにアップするのを認めませんでした。 しかし、その夕方、報道で市長が満面に笑みを浮かべ、校歌のメロディーや歌詞が流れました。議員の口を塞ぐというのは市民の口を塞ぐのと同じです。 市長は、堂々と、テレビでよいことをやったよと言わんばかりの姿に、一体何を考えているのかと私は思いました。 さらに、SNSをやめさせた最大の原因である著作権がどうだとか、しかし、テレビではそのメロディー、歌詞が流れました。何ら説明受けてないわけですから、知らなくて当然です。 そして、歌詞は、今は伏して語れと、いつか立ち上がれと、校歌の最後の歌詞は、牙を研げでした。 ここで、ある国歌の和訳を紹介します。 1番、行こう祖国の子らよ栄光の日が来た、我らに向かって暴君の血まみれの旗が掲げられた、血まみれの旗が掲げられた、聞こえるか戦場の残忍な敵兵の咆哮を、奴らは我らの元に来て我らの子と妻の喉をかき切る、武器を取れ市民らよ、隊列を組め、進もう進もう、武器を取れ市民らよ、隊列を組め、進もう進もう、汚れた血が我らの畑の畝を満たすまで。そして7番は、僕らは自ら進み行く、先人の絶えるときには僕らは見つけるだろう、先人の亡きがらと彼らの美徳の跡を、彼らの美徳の跡を、生き長らえるよりは先人と棺を共にすること欲する僕らは、気高い誇りを胸に先人のかたきを討つか後を追って死ぬのみ。 これはフランス国歌です。フランスのワイン、ブランド品、日本人、大好きです。僕もちょっと舶来好きですけど。 片や、平成11年に制定されました国歌「君が代」の歌詞を紹介するまでもありませんが、君が代の君とは愛すべき者たちを指していることは言うまでもありません。また、君が代は、世界国歌評定会で第1位の秀歌に選定されています。 歌詞は、今から1000年以上前、醍醐天皇が紀貫之に命じて編集させた日本最古の歌集である古今和歌集がもとであることは疑いの余地はありません。愛すべき者の長寿を願う。 しかし、教職員組合活動、会費を払っている組合員も、その思想に疑念を抱こうとしない先生方も、子供に対して、君が代は天皇を指し、天皇は戦争犯罪人であると、そう教えてきました。その被害者の一人が私であります。君が代を歌うことを強制させるな、日章旗を掲げることも強制するな、軍国主義につながる、軍靴が近づく、教え子たちを再び戦場へ送るな、教育勅語が諸悪の根源だ。 それでも、そのおかげでいろんなことを知るきっかけづくりをしてくれましたから、日本人として感謝しています。ありがとう。 同時に、やはり学校教育問題に戦っていかねばならない、子供たちを放っておけない、真剣に思っています。 小学校1年生の私の娘がいたとして、元気よく、牙を研げと歌っている姿を想像したとき、私は複雑な気持ちになります。どうしてなのか。愛すべき人々の長寿を願う国歌を否定する教職員、そしてその学校が牙を研げはすばらしいのでしょうか。教育委員会の5人はどう感じているのでしょうか。 平成28年当初で、100万円の予算を講じて丸投げした結果でしょう。このように言うと、こう返ってくる気がします。この予算で校歌の作成をお願いした、その先生がたまたま客員教授になられた先生に依頼しただけだと言うのでしょうか。税金を用いて作成するのにもかかわらずです。行政は何をしていたのでしょう。 チェックできなかった私にも責任があります。このことをこの場で言うことも、これから通う子供たちにとっては申しわけなく思う。 この伏虎義務教育学校の校歌を、和歌山出身のすばらしい先生の作曲と、例えば、雄湊、城北、本町、伏虎中学校の校歌の歌詞と組み合わせて、本市市長として、どうして総合教育会議を招集し、市教育委員会と決めなかったのか。 このようなことを言うと、大学の学長に依頼して客員教授にお願いしたんだから口は挟めない、失礼に当たる、そんな声が聞こえてきます。しかし、それは大人の勝手な理屈です。 子供は親を選べない、生徒は先生を選べない、生徒は学校を選べないのであります。ならば、和歌山市長、教育委員会事務局が子供たちに向けた思いを形にしてやればよかったのです。 そこで、お尋ねいたします。 4、この校歌の策定について、市長はどのように関与されましたか、お答えください。 5、同時に、どのような流れで今回の校歌が決定されたのか、事実のみを、教育長、お答えください。 次に、平成28年7月13日、和歌山市民会館で行われた和歌山市婦人大会に来賓出席させていただきました。 冒頭から市長の挨拶を賜り、来賓挨拶で和歌山県知事が発言をされました。 ちょっとここで忠実に抜粋しますけども、こうです。同時にですね、和歌山、えー、県、それから和歌山市は、えー、発展をしていかないといけない。で、これからどうやって発展していくかということを総合戦略といいますけどね、あのー、えー、東京都、ゴホン、の知事の、ちょっとここの間聞き取れなかったんですけど、舛添さんなんかが言い出しっぺで始まった、あのー、地方創生の戦略です。で、メーンのところは、やっぱりあのー、社会減を食いとめるということもあるんだけど、えー、できれば早い時期に昔みたいに自然増にしようというふうに、あのー、考えているわけです。そのためにはですね、きょう、いらっしゃる皆さんに、もうあと1人か2人、子供さんをつくっていただきたい。で、これー、また、あのー、もちろんあのー、可能な方はそうしていただきたいと御挨拶を述べられました。 この発言がいかほどのものかわかりませんが、非常に違和感があり、驚いたことを記憶しています。 慌てて、可能な方はそうしていただきたいと断りを入れなければならないということは、年齢的に産むことができない方々だと勝手に判断をして配慮したのか。ならば、これこそ女性団体や人権団体が抗議をしないといけない。 また、産みたくても産めなかった事情の方もいたことでしょう。早くに御主人を亡くされた方もおられたでしょう。その方たちにも配慮はしないのか。 私の母の友人がこの大会に参加していますが、私は息子として、もう1人、2人産める方はそうしてなんて言われたら、人生を歩んでこられている知事や市長よりもよわいを重ね歩いてきた母をばかにしてるのかと思いますし、公選で選ばれた方が発する言葉でもありません。 そこで、お尋ねいたします。 6、たくさんおいでくださった、いろんな人生を歩んでこられた本市の御婦人方の側に立って、今回の来賓挨拶に対してどのように思ったのか、市長、明確に述べてください。 7、市長は、主催者として、この発言に対して知事に抗議をされましたか。市長、明確にお答えください。 次に、配付させていただいている資料をごらんください。皆さんには、この白黒になってるかと思いますけども(資料を示す)、これは人権学習パンフレット、「自分らしくありたい!--『男女共同参画』の視点から--」と題して、本市の小学校でこのパンフレットが配られています。 表紙の一番左上の整備工の多分これ姿だと思うんですけど、女性で、本田宗一郎氏著書にある「私の手が語る」という書籍がありますけども、スパナでナットを締めるとき、かなりの圧がかかります。それがつるんとなめると、思いっ切り指を詰めたり指を飛ばしてしまうかもしれない作業をするんですね。そのようなことも含めて、本田宗一郎氏は、大けがをした自分の手について、そして指の長さが変わってしまったこの自分の手について、手のひらに無数にある傷から、創業というものの夢を語っている書籍でございます。 トラックドライバーも女性です。交通事故における大事故で即死する報道が絶えません。 右上は消防士です。過去に他府県でありましたように、消火活動中、タンクが爆発して殉職された消防士がおられます。 真ん中は、お母さんが仕事に行き、お父さんが育児、家事をしています。 左下は看護師、男性で、真ん中下は保育士、男性で、右下は安全第一危険作業をする格好ですが、女性ですね、これも。つい先般、築港で、堤防上に設置しているブイ内でバッテリーが爆発して、1人の男性が亡くなられました。恐らく、こんなヘルメット、こんな格好をしてたんじゃないんかな、想像いたします。 表紙からページをめくると、男だから、女だから、女らしく、男らしくという固定的性別役割分担をさせられたり、期待の差を感じていませんかと記し、吹き出しに書かれているようなことを題材に、小学校3年生、4年生、とりわけ子供たちに考えさせています。 僕は、その現場で授業をしているわけではありませんから、見たわけでもありません。ただ、僕が教師として、小学3年生、4年生、ランドセル背負ってるこの子供たちに、女の子だからもっとかわいい服のほうがいいんじゃないのというこのことを、これ、どんなにこれやったんかな。ちょっと僕はびっくりしてます。 しかも、この「学びのページ」というのがございます。これは4ページにあると思います。 学びのページでは、「女性の人権をめぐる動向」が書かれており、日本の歴史伝統文化ではなく、欧米の人権について羅列し、そしてその下、「言葉の学び」では、「男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、社会的及文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会」のことを男女共同参画社会と記されています。 ところが、5ページはセックスについて、これは生物学的性別ですね、ジェンダーを述べています。 女らしく、男らしくにとらわれていないのかと考えさせ、7ページではLGBTを記し、そして過労死で問題となったあの電通の調査を載せています。 きょうの朝刊にも、LGBT、市長取り組みに表明みたいなこと書いてましたけども、先ほどの挨拶でもあるように、実におかしな挨拶をされる和歌山県は、このばらばらな要素を人権とくくり、和歌山県教育庁生涯学習局生涯学習課人権推進室が発行し、和歌山市の子供にばらまいています。 大人が読んでも、この関連性が小学生に必要なのか、判断できないでしょう。 また、性的少数者とくくり、性的少数者、少数者とさげすんでいます。ならば、どうして、レズ、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーを男女共同参画の視点からも表紙に描かないのか。まさに、性的逆差別を誇張して、誤った人権と織りまぜ、日本の受け継がれた歴史伝統文化の継承を破壊しています。 こんなことが本市の小学生の教育に用いられ、さらにそこへ加えて過激な性教育を行い、授業中、嘔吐する小学生も出ています。紛れもなく、この和歌山市で起きています。 何が権利なのか、何が男女共同参画なのか、意味すらわからなくなるほど、和歌山市は誤った県の思考に侵食されています。 男女共同参画、女性の権利。 そもそも、日本はアマテラスオオミカミであり、女性で、太陽の神様とされています。女性を虐げてきた日本の歴史は、私が学んできた中にありません。欧米とは逆なんです。 レディーファーストは、女性を先にということですが、日本は男性からですよね。どうしてなのか、ひもといたことがあるでしょうか。女性を先に出して男性みずから守ってきた欧米の歴史があります。日本は、女性を後回しにしました。いついかなるときも、侍は先に入り、安全を確保して、女性にその場を後から提供したんですね。 この男女共同参画は、日本の歴史から学んだのではありません。女性を最も大切にしたい、だから後ろに隠したように見えるんです、欧米から見ればですよ。 先般、結婚式で挨拶をさせていただきましたんで、その内容を簡単に披露いたします。 あなた方お2人に知っていただきたいことがございます。懐かしく、授業みたいになりますね。今回、2つの事柄を知ってほしい。まず1つ目、104万人ということ。もう一つは自然の猛威ということ。 ここにおられる全ての方々、そして主役のお2人も、20世代さかのぼりますと104万人を超えます。その104万人のうち、1人でも欠けたならば、今のあなたは存在しません。命を受け継ぐとは簡単なことではないということを知ってほしい。 自然の猛威について、教え子のあなたに伝えたい。技術の進歩によって、例えば、台風がどのぐらいの大きさで、どのぐらいのスピードで、どの進行方向かわかるようになりましたよね。しかし、その台風が来るとわかっていても、台風を違う角度に向けることはできません。また、その台風の大きさを小さくすることもできません。せいぜい、雨戸を閉め、物が飛ばないようにするぐらいが関の山でしょう。自然の前では、私たち男は無力であり、ひたすら耐えるしかないのであります。そして、過ぎ去れば、雲一つなく、さんさんと太陽の光を浴びることができます。 家に帰ると奥様の機嫌が悪い。理由がわからない、わかっていてもどうすることもできない。そのときは、日本古来の法則を思い出し、猛威が過ぎ去るまで耐え忍んでください。そうすると、突然温かいコーヒーがすっと出るかもしれません。そっと、あなたの身の回りを整理してくれるかもしれません。だから、自分の奥さんは家庭の太陽であり、カミさんというのです。お幸せに。 そこで、市長、教育長にお尋ねいたします。 8、この冊子は、学校教育がおかしいと私に相談に来た市民からいただいたものです。市長御自身の御子息か御令嬢かわかりませんが、小学校低学年の授業でこれを学んでこられた父としてどう感じますか。市長、お答えください。 9、和歌山県が本市の御婦人方に対しておかしな挨拶をする。さらに、和歌山市の子供たちには、人権学習パンフレットとして、「自分らしくありたい!--『男女共同参画』の視点から--」と題して本市小学校の子供たちに配布し、授業をしていること、これを推奨している本市教育委員会5名をどのように感じていますか。片や、人権--んん?ということを言い、その足元では人権、人権と言う。 10、このような冊子を子供たちに配布し、教師がそのことに触れる。和歌山市教育委員会5名は、和歌山県教育庁生涯学習局生涯学習課人権推進室からの指示があり、配布されている実態をどうして知らないのか。また、誰がどのようにしてこれを本市小学生に教えると決定したのか。何を根拠にこの授業をしているのか。教育長、お答えください。 11、教育に関する勅語について、いわゆる教育勅語です。どのような考えを持たれていますか。市長、お答えください。 次に、ちょっとしんどくなりますが、当時の記事などをちょっと調べてみました。 虐待により、継父を--継父というのはまま父ですね--継父を傷害容疑で2014年5月20日に逮捕する事件がありました。継父は、和歌山市内の自宅で長女に暴行し、全治72日の太もものつけ根の骨を折る重傷を負わせた疑い。長女が通う保育園から、ということは小学生に満たない子供やったということですね、骨折をした子供がいる、虐待ではないかと連絡が入って、わかりました。 また、10歳の男の子、小学校4年生が意識不明の重体となり、2015年1月29日、虐待により母逮捕。母は、2013年10月上旬、自宅で当時小学校3年生だった長男の尻にライターを押しつけ、やけどを負わせた疑い。母は、約束を守らず、食べ物の好き嫌いがあったのでやったと容疑を認めている。2015年1月7日、父親が119番をした。救急隊員が自宅に駆けつけたところ、長男が意識不明の重体になっていた。頭に強い衝撃を受けたと見られる。現在も--これ当時の記事ですが--現在も意識は戻っていない。 和歌山県子ども・女性・障害者相談センターによると、2013年10月に虐待の疑いがあると通報を受け、家庭訪問していた。ただ、母から、体が腫れているのはアレルギーだなどと説明を受け、経過観察を続けていた。 次に、2歳の男の子が死亡し、傷害致死容疑で2013年10月23日逮捕。これ、皆さん、記憶にあるかと思います。2013年7月23日の午後8時半ごろから2時間半余りにわたり、自宅で当時2歳だった長男の頭などを殴り、くも膜下出血で死亡させた。23日夜11時過ぎ、父が、浴室から子供が出てくるときに転倒して頭を打った、寝室に寝かせている間に嘔吐し、息をしていない様子だと119番通報。駆けつけた消防隊員が意識不明の長男を見つけ、病院に運ぶとともに、虐待の疑いがあるとして警察に通報。約3時間後に外傷性くも膜下出血などで死亡した。当時、母親と兄弟は不在だったという。父は、浴室で転んで頭を打った、暴力を振るっていないと容疑を否認。 長男は、生後2カ月だった2年前の2011年、生後2カ月ですよ、2011年7月に、頭にけがをして和歌山市内の病院で治療を受け、病院からセンターに虐待を受けた疑いがあると連絡。このとき、センターは、虐待を受けていたとは特定できないとして親元に帰したが、3カ月後の10月には、この長男は右太ももの骨を折って再び入院。センターは、ここで初めて警察に連絡するとともに、虐待の疑いがあるとして、両親の同意を得た上で、11月に退院した長男を県の施設で保護。父は、2011年11月と12月に、長男に対する暴行の疑いで逮捕されたが、父親は県警に対し、あやしていただけで、けがをさせるつもりはなかったなどと容疑を否認。いずれも不起訴。 2013年6月になって、センターは両親と話し合い、家庭に帰しても問題はないと判断し、自宅に戻した。その理由について、センターでは、父がセンターの指導に素直に従っている上、長男と定期的に面会したり、一緒に外出しても問題は見られなかったりしたことなどとしている。 センターの所長は、とうとい子供の命が失われたことは、非常に残念で悔しい思いです。親子の関係を築いていく上で最善の策だと思って自宅に戻したが、判断が甘かったと言われても仕方がないと話している。 和歌山市は、児童相談所がないから、判断が甘いかどうかすら判断できません。 次に、娘に、電話代が高い、体を売ってでも金をつくってこいなどと繰り返し、我が子に売春を強要。母親と義父は、2月23日夜から翌日未明にかけ、当時15歳だった少女に和歌山市のホテルで男性とわいせつな行為をさせた。少女が売春相手から受け取った現金1万2,000円は、同市内のスーパーのATMから義父の銀行口座に振り込ませた。母親と義父は、3月ごろから、携帯電話の料金が高くて支払えない、あんたがやったことなのに、体を売ってでも金をつくってこい、自分も昔、援助交際をしていた、あんたにやらせても何とも思わん、ガス屋が取り立てに来る、支払い日までに金をつくれなどと言って、繰り返し少女に売春を強要していた。鬼です。 平成19年5月から平成20年3月ごろまで、約1年間、売春をさせた。また、平成19年4月から平成20年3月ごろの間、自宅でみだらな行為を繰り返した。これ、意味わかりますか。義父です。 当時中学生だった少女に売春させたとして、和歌山市の母親が児童福祉法違反と売春防止法容疑の罪で起訴されていたことが、14日、和歌山地検などの取材でわかった。少女に対しては--これ、和歌山地検などへの取材でわかったというところがみそなんです。取材でわかった。この少女に対しては、当時、和歌山県美浜町の町議だった男が、2008年2月25日に現金を渡すと約束をしてわいせつな行為をしたとして、同地検に児童買春、児童ポルノ禁止法違反--児童買春の罪で起訴されています。 市長、どう思いますか。ここまでくると、何か頭がおかしなってきます。 本来、子供たちを守らなければならない親や大人が子供たちを追い込んでいる。まさに権利の濫用です。 子供は親を選べません。生徒は先生を選べません。さらに、少子化、少子化、これに歯どめをかけると言いながら、子供たちの命がどんどん奪われていってます。一体、市長の施政方針で、子どもたちがいきいきと育つ町になるのですか。 今までも何度も申してきましたよ、子供たちに光を当てろと。このままでは、間違いなく小学生、中学生、高校生の自殺者が出ます。 にもかかわらず、ずっと疑問に思ってきました。さらに疑問が深まります。 市長は、3大学構想などと言って、町のにぎわいを戻すとよくおっしゃいますが、反面、どのような教育、そしてそこで学んだ若者がどのように和歌山に残ってくれるのかというような話は聞けません。 教育施設でにぎわいが出るのではありません。人がそこで何を学ぶのかによって大きく変わるのです。教育施設は人づくり施設であります。つまり、人が求める教育を受けることができるのかが問題なのです。 なのに、何人来ます、和歌山では何人が出ていきます、学部は公表しても中身には触れない。中身まで深く知る、介入せよと言ってるのではありません。知っておくことが大切です。人って単純ではないんです。 そこで、お尋ねいたします。 12、4年制の大学とこども総合支援センター、認定こども園を本町小学校跡地に持ってくる。どうして権限のない総合支援センターの移設なのですか。 13、このような現状が目の前にあるのに、どうして市長は児童福祉法第59条の4に基づき児童相談所の設置をしないのですか。平成28年6月3日、児童福祉法が一部改正され、施行後5年をめどとして、中核市、特別区が児童相談所を設置できるよう、その設置に係る支援その他の必要な措置を講ずる--講ずるですよ--となっています。こども総合支援センターと児童相談所を併設して、このような子供たちを助けられるならば、市が借金して建てればいいんですよ。 14、児童相談所設置は中核市に認められているはずです。どうして、最低でも希望市として申請をしないのですか。 15、本市教育委員会事務局と同じように、和歌山県に配慮しなければならない理由でもあるのですか。市長、明確にお答えください。 次に、市職員の事柄についてお尋ねをいたします。 一例を挙げますと、生活保護不正受給について、福祉局は本当に頑張ってくれています。不正受給者逮捕も5例ほど出てきたのではないですか。 コンパクトシティだと必死で駆けずり回り、図書館等、ようやく議会の承認を得た産業まちづくり局、毎日てんてこ舞いの教育委員会事務局。人間は、たくさんのミスをします。ミスはたくさんあれども、公務において市職員は頑張っていると思っています。 16、そこで、平成28年度でお答えいただきたいのですが、とりあえず今申しました福祉局、産業まちづくり局、教育委員会事務局の3つでよいですから、公務として、各局関係団体の懇親会や会費を伴う会合はそれぞれ幾つありましたか。その平均額は幾らですか。 17、市長もたくさん参加していると思いますが、市長のその費用はどこから支出されていますか。 18、特別職であります教育長は、どこから支出されていますか。 19、各局長以下、参加した職員の費用はどこから支出されていますか。市長、お答えください。 長くなりましたが、これで1問といたします。(拍手) ○議長(野嶋広子君) 尾花市長。 〔市長尾花正啓君登壇〕 ◎市長(尾花正啓君) おはようございます。12番浦平議員の一般質問にお答えします。 まず、はたちのつどい実行委員長は誰か。非常に騒がしいその状況下、子供たちが懸命に打つ太鼓をどのように聞いていたかとの御質問でございます。 はたちのつどいの実行委員長は私です。 子供黒潮太鼓については、会場内に響き渡る迫力のある和太鼓の演奏で、はたちのつどいのオープニングを飾っていただいています。子供たちは、日ごろの練習の成果を十分に発揮し、すばらしい演奏で、全員で大きな声を出しながら一生懸命にたたく姿に強く心を打たれました。 そのような中、議員御指摘のように、場内がざわついていた状況であったことは確かで、新成人よりも年齢が低い子供たちが精いっぱい演奏してお祝いをしてくれているのに私語をやめない姿に対し、子供たちに失礼だと感じました。 次に、和歌山市立和歌山高等学校全日制創立60周年記念式典に市長はどのような思いで出席したのかとの御質問でございます。 市高の歴史を顧みると、昭和32年に市立和歌山商業高等学校全日制が誕生し、高松校舎、西浜校舎を経て、昭和45年、現在の六十谷の地に新築移転しました。 そして今日、市高は、就職や進学、スポーツにおいて、着実な成長と発展を遂げています。 これまで、時代に即応し、学科改編を重ね、平成21年、これまでの学科の充実とともに普通科を新設し、総合ビジネス科、デザイン表現科の3学科としました。校名も、新たに和歌山市立和歌山高等学校となりました。その市校が創立60周年を迎えられたことは、まことに意義深く、大変喜ばしいことです。 記念式典では、今まで培った市和商の伝統と理念を着実に受け継ぎ、常に先進的に取り組み、輝かしい実績と伝統を築き上げてきたことに深く敬意を表するとともに、60年に及ぶよき校風、歴史を今後も引き継ぎながら、さらに発展し、新たな歴史と輝かしい伝統を築かれることを心から祈り、お祝いの気持ちをお伝えしました。 次に、伏虎義務教育学校の校歌の制定について、市長はどのように関与したかとの御質問でございます。 平成27年9月、教育委員会から、和歌山市にゆかりのある音楽家に校歌制作を依頼する方向で検討していると報告を受けました。 平成28年2月、教育委員会から、澤和樹氏に依頼した旨の報告を受け、その後、5月、秋元康氏が作詞を担当されることになったとの報告を受けました。 平成29年1月、校歌が完成したとの報告を受け、歌詞入りの校歌を聞き、続いて2月に校歌披露式を行いました。 次に、和歌山市婦人大会における知事の来賓挨拶に対し、どのように思ったのか。この発言に対して知事に抗議したかとの御質問でございます。 来賓として来ていただいた知事の挨拶の中に、少し配慮が足りないところがあったと感じました。 主催者としての和歌山市長からの抗議は、しておりません。 次に、小学校低学年の授業でこれを学んできたら父としてどう感じるのか。この冊子による授業を推奨している教育委員会5名をどのように感じているかとの御質問でございます。 平成28年度人権学習パンフレット「自分らしくありたい!」は、和歌山県教育庁生涯学習課人権教育推進室が、小学校、中学校、高等学校の保護者用教材として作成し、市町村教育委員会に配布を依頼したものですが、教育委員会からの報告によりますと、一部の学校で人権学習の教材として使われたと聞いております。 教材の内容からすれば、小学生に対して配慮すべき項目があることから、冊子の本来の目的に沿った取り扱いをすべきでありました。 私としては、人権教育は、それぞれの子供の成長に応じた適切な配慮のもとに行われるべきものと考えます。 また、今回のパンフレットの取り扱いについては、県教委からの依頼内容に沿って各学校を通じて配布したものであり、教育委員の方々には知らされていないと聞いており、このことに関しては、教育委員に問題はないと考えております。 次に、教育に関する勅語について、どのような考えを持っているかとの御質問でございます。 既に排除、失効されている教育に関する勅語そのものについての答弁は差し控えさせていただきますが、その中には、現在においても大切にすべき内容もあると私自身は考えております。 次に、4年制の大学と総合支援センター、認定こども園を本町小学校跡地に持ってくる、どうして権限のないこども総合支援センターの移設なのかとの御質問でございます。 こども総合支援センターの建物は、耐震性がなく、狭小であり、児童家庭相談援助業務の体制を強化するため、支援拠点の整備が必要であると考え、移転を計画しているところです。 また、市民の身近な相談窓口として対応しており、児童相談所並びに各関係機関と連携し、児童虐待の未然防止や早期発見に取り組んでいるところでございます。 次に、市長は、児童福祉法第59条の4に基づき児童相談所を設置しないのかとの御質問でございます。 児童福祉法第12条で、「都道府県は、児童相談所を設置しなければならない。」とされていますが、同法第59条の4に基づき、中核市も児童相談所を設置できることになっております。 平成28年5月27日に成立した児童福祉法の一部を改正する法律では、法施行後5年を目途として、中核市等における児童相談所の設置に係る支援等の必要な措置を講じると盛り込まれており、現在、国において検討しております。 本市としましては、国の動向や中核市の状況を注視している段階です。 次に、児童相談所は中核市に認められているが、なぜ、最低でも希望市として申請しないのかとの御質問でございます。 本市としましては、さまざまな角度から検討しており、現在、希望市として表明する段階ではないと考えております。 次に、和歌山県に配慮しなければならない理由でもあるのかとの御質問でございます。 平成26年4月の和歌山県児童虐待等要保護事例検証委員会報告書による提言で児童相談所を設置するよう要請があったことからも、和歌山県に対し、何ら配慮しなければならない理由はありません。 次に、福祉局、産業まちづくり局、教育委員会事務局で、公務として各局関係団体の懇親会や会費を伴う会合がそれぞれ幾つあったか、また、その会費の平均は幾らか。市長は懇親会等の費用をどこから支出しているか。また、特別職である教育長はどこから支出しているか。各局長以下参加した職員の費用はどこから支出されているかとの御質問でございます。 公務として関係団体の懇親会等の件数は、福祉局が40件、産業まちづくり局が77件、教育委員会事務局が53件、また、その会費の平均は、福祉局が4,825円、産業まちづくり局が5,055円、教育委員会事務局が5,833円との報告を受けました。 公務として私が参加する場合の会費については、市長交際費から支出しています。 また、教育長の会費については、教育長交際費で支出し、局長以下の職員の会費については自己負担であると聞いております。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 原教育長。 〔教育長原 一起君登壇〕 ◎教育長(原一起君) 12番浦平議員の一般質問にお答えします。 教育行政について2点ございます。 まず、伏虎義務教育学校の校歌がどのような流れで決定されたか、事実のみを答えよとの御質問です。 平成26年度から、伏虎義務教育学校の校歌制作について検討を重ねてまいりました。 平成27年4月、伏虎中学校区学校適正規模化推進会議でさまざまな案を御提案したところ、和歌山市にゆかりのある著名な専門家に新しい校歌の制作を依頼してはどうかと御意見をいただきました。 それを踏まえ、平成27年10月、定例教育委員会で、和歌山市にゆかりのある音楽家に依頼する方向で検討している旨の報告を行いました。 11月、本市文化賞受賞者である澤和樹氏に校歌を制作していただけないか、意向をお伺いし、御了承いただきました。 その後、澤氏から、作詞を秋元康氏に依頼して承諾を得たこと、また、編曲を啼鵬(ていほう)氏に依頼して承諾を得たことの報告を、それぞれ平成28年5月、7月にいただきました。 平成28年9月、澤和樹氏と校歌制作に係る契約を締結いたしました。 平成28年12月に校歌が完成し、平成29年1月、定例教育委員会で報告いたしました。 次に、平成28年度人権学習パンフレット「自分らしくありたい!」という冊子が配布されている実態を知らないのか、誰がどのようにして小学生に教えると決定したのか、何を根拠にこの授業をしているのかとの御質問です。 今回のパンフレットの取り扱いについては、県教委からの依頼に基づき、担当課長が専決し、依頼内容に沿って各学校を通じて配布したものであり、内容については把握しておりませんでした。 このパンフレットについては、一部の学校で、イラストや書き込みのページなど、小学生でもわかりやすい部分があることから、教員の判断により授業に生かされたものと聞いております。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 12番。 〔12番浦平美博君登壇〕(拍手) ◆12番(浦平美博君) それでは、第2問に入らせていただきます。 1、2の答弁。 はたちのつどい実行委員長は市長でありました。実行委員長として、芦原子ども会の懸命に打つ姿をどのように聞いていたのかと問うと、一生懸命にたたく姿に強く心を打たれました、新成人よりも年齢が低い子供たちが精いっぱい演奏してお祝いをしているのに私語をやめない姿に対して、子供たちに失礼だと感じましたと答弁されました。 この人ごとの発言、理解に苦しみます。実行委員長として企画したならば、実行委員長の挨拶のときにどうして注意をしないのか。注意をしないんですから、静かになることもありません。 市長みずからの挨拶でも、あなたの目の前でめちゃくちゃざわついてるのに淡々と挨拶をしましたよね。 まさに学校と同じです。クラスが騒がしいのに、黒板に向かってひたすら板書、説明に徹する教師、見て見ぬふりの大人。この姿を見て、この生徒たちは、子供たちは、さらに方向性を見失っていきます。 これを言うと、こんなふうに聞こえてきますね。新成人は大人なんですから、みずから判断しなければなりません。判断できるなら静かにできるはずです。誰かが注意をしなければならないんです。 何度も言うようですが、ここに無責任な大人の姿が私には見えてきます。あのときに、静かにしなさいと言えばいいんです。どうして、太鼓を打ってくれた子供たちに、委員長として申しわけないと思い、子供たちには申しわけなかったと、委員長として申しわけなかったと、どうしてこの場で伝えることができないんでしょうか。 3の答弁について。 市高の60周年の式典において、深く敬意を表するとともに、60年に及ぶよき校風、歴史を今後も引き継ぎながら、さらに発展し、新たな歴史と輝かしい伝統を築かれることを心から祈り、お祝いの気持ちを伝えたと言いました。 どうして自転車の柄のネクタイで、普通のスーツで、礼服ではなかったのか。少なくとも、校長、教頭、私は礼服でしたよ。 4の答弁について。 校歌については、市長は依頼している旨の報告、完成の報告、披露式を行うだけだということのようでした。 教育長は、本市の文化賞受賞者に校歌作成を依頼して、御了承いただいた。文化賞受賞者から秋元氏、編曲を啼鵬氏に依頼して、了承を得たと、そして文化賞受賞者と契約を締結。つまり、市長は教育委員会から報告を受けただけ、教育長は文化賞受賞者と契約しただけ、作詞、編曲は校歌作成の契約をしたので、それ以上でも以下でもないという、こういうことやったと思います。 市長として、本市の子供たちにリーダーとしての思いをどこで反映させるおつもりか。 私は、地教行法改正の本市の不備の指摘、総合教育会議のあり方等、さんざん言わせていただきました。それでも、平成27年度和歌山市総合教育会議を3回しか行われていません。今回のように重要な事柄などが盛りだくさんのこの平成28年度は1回です。 いま一度、問います。 総合教育会議は、誰が誰を招集し、その意義は何ですか、市長、お答えください。 6、7の答弁について。 主催者として、来賓の挨拶をどのように受けとめなければならないのかと問うたんですが、知事の挨拶の中で少し配慮が足りないところがあった、抗議はしていません。 市民の皆さんはどうでしょう。県には配慮するが、主催者として、お越しいただいた本市の御婦人方には配慮しない。誰のためのものなのでしょうか、理解に苦しみます。 8、9、10の答弁は、配布させていただいてる冊子をもとに学んで帰ってきた小学生の女の子が家で述べたことに対して、学校教育、おかしいん違うんかと私に問い合わせがあった父親です。 市長ならば、父としてどうなのかと問うても、子を持つ父としての心が一言もない。しかも、県教委から依頼内容に沿って各学校を通じて配布されたのだから、教育委員は知らされてないから教育委員には問題ない。この教材で学ばされた子供たちの立場を考えず、市長としての立場を優先した答弁なのか。 教育長の答弁では、この冊子がどうして授業で使われたのか知らず、担当課長が専決した。学校教育課であるならば、間違いなく上に上がります。ということは、県生涯学習局ですから、本市教育委員会生涯学習課が専決したことになります。なぜならば、何の授業に該当するのかと、学校教育課ならば判断しなければならないからです。 つまり、ふさわしくない教材であるということは明らかです。学校教育のあり方の根底を覆す、誤った担当課の勝手な判断です。この勝手な判断で、思想の合う教師がこれ幸いにと授業に持ち込む。何と巧妙な手口なんでしょう。あいた口が塞がらない。 そのチェックすらできない本市教育委員会。その教育委員会を擁護する市長。しかも、過去の図書館の「おもしゃいでぇ」のあの冊子と全く同じです。 総合教育会議もまともに開かないのですから、同じことを繰り返すのは当然でしょう。市長の教育に対する思いや方向性を示すべき会議を開かない、全く学校教育を理解しない、いや、理解できないのでしょう。こんなことでは、本市の小学生から、みずから命絶つ生徒出てきます。みずから述べた施政方針を見詰め直してはいかがでしょうか。 現在、市長は教育行政に関係ないなんて、そんなこと言えない時代であることは、もう間違いないです。 11の答弁について。 明治天皇が定めた日本人の指し示すべき徳目を述べられた教育に関する勅語を排除、失効されたのだから答弁は差し控える、その中には大切にすべき内容もある、これ詭弁です。政治家としての矜持は一体どこにあるのか。 ならば、諸悪の根源とされたその12の徳目を逆説しましょう。いわゆる逆教育勅語について、市民の皆様と市長に問いたい。 親に孝養を尽くしてはいけません。家庭内暴力をどんどんしましょう。 兄弟姉妹は仲よくしてはいけません。兄弟姉妹は他人の始まりです。 夫婦は仲よくしてはいけません。じゃんじゃん浮気をしましょう。 友達を信じてつき合ってはいけません。人を見たら泥棒と思いましょう。 自分の言葉を慎んではいけません。うそでも何でも言った者勝ちです。 広く全ての人に愛の手を差し伸べてはいけません。我が身が第一です。 職業を身につけてはいけません。いざとなれば生活保護があります。 知識を養い、才能を伸ばしてはいけません。大事なのはゆとりです。 人格の向上に努めてはなりません。何をしても個性ということで許されます。 法律や規則を守り、社会の秩序に従ってはいけません。自由のもと、好き放題でよいのです。 勇気をもって国のために真心を尽くしてはいけません。国家は打倒するべきです。 これを聞いても、なお排除すべきものかどうか、理解できませんか。中には大切にすべき内容もあるということは、今、述べた逆説でよいというのもあるということですね。 そこで、お尋ねいたします。 この12の逆徳目で認められるものはどれですか。市長、明確にお答えください。 12、13、14、15の答弁について。 こども総合支援センター移設ではなく、児童相談所にすべきではという形で問いました。支援センターも、当然、和歌山市は設置必要ですけど、このような事例も挙げて、なお権限のない支援センターでよいと。さまざまな角度、希望もしない、国の動向、県からの要請もあるのに設置する意思がない。何を言ってるのでしょうか。 そこで、お尋ねいたします。 和歌山市の未来に真の力で活力を与えてくれるのは、今の子供たちであると信じています。市長、あなたの施策は目に見えるものばかりで、自分を誇示できるものはどんどんアピールしているように見えます。しかし、今も無責任な、身勝手な大人に翻弄されている子供たちに光を当てることはしないのですか。あなたの思考に、一旦立ちどまって考え直さねばならないことはありませんか。 一日でも早く児童相談所を設置する義務があなたにあると考えますが、市長、お答えください。 16、17、18、19の答弁について。 次に、職員が公務として各関係団体の懇親会、会合について、その数と平均額、市長の支出、教育長の支出、各局長以下の参加した職員の費用はどこからかとの問いに、福祉局40件、平均4,825円、産業まちづくり局77件、5,055円、教育委員会事務局5,833円、市長や教育長は交際費から、それ以外の局長、部長、課長、副課長、班長、いわゆる担当者は自己負担。下手したら、1人で年間10万円以上自己負担して公務をしています。 ましてや、担当者になると、食事もできず、会場を走り回り、頭を下げてついで回ったり、市長の取り巻きを考えたり、お金を払って仕事をこなしているだけのことも多々あります。 市長、あなたの考えのもと推し進める施策があるからこそ、市民から選ばれた長であるからこそ、言うことを聞いて懸命に耐えているんです。その姿を知っておきながら、そのことすら気にとめない。それとも、その姿が見えないのか。 市職員の給与が少し上がることすら認めないという方々も存在しますが、それは市職員の働きぶりを理解していない。それでは、市民サービスの向上も図られません。人は心です。それでも給与が上がらないことに喜んでいるやからがいるならば、それは革命予備軍です。 中には、高校、大学に行かせている、介護、妻や夫、子供の病気でお金が要る、新婚さんもいる、子供が生まれたてかもしれない、親が倒れた、いろいろな職員いるでしょう。 公務員が公務をするためにみずからお金を出している現実、全くそのことに気づかない。つまり、市長は権力者であり、下々のことには興味がないのでしょう。まさに、西欧の王様と同じになっているのではないでしょうか。民から搾取し、民が苦しんでいることに理解を示さない、だから革命が起こるのです。 日本は違います。民のかまどでは、民の台所から煙が立ち込め、豊かに食べていける形になってもなお、朕はまだだと、ぼろぼろの家屋に住み、質素に暮らしているところに、民がいいかげんにしていただきたい、そして民が家屋を建て直したんです。 この気遣いこそ、この思いやりこそ、人が元気になるのです。 そこで、お尋ねいたします。 政治は心であり、心で応える、それが政(まつりごと)を治める立場にあるあなたの役割と考えます。職員の倫理規程をいま一度よく読んでいただき、公務として公費で支出するべしと考えますが、いかがでしょうか、お答えください。 以上で第2問といたします。(拍手) ○議長(野嶋広子君) 尾花市長。 〔市長尾花正啓君登壇〕 ◎市長(尾花正啓君) 12番浦平議員の再質問にお答えします。 まず、総合教育会議は、誰が誰を招集し、その意義は何かとの御質問でございます。 総合教育会議は、市長が教育委員会を招集するもので、市長と教育委員会が十分な意思疎通を図り、地域の教育の課題やあるべき姿を共有して、より一層民意を反映した教育行政の推進を図ることを目的としております。 次に、12の逆徳目で認められるものはどれかとの御質問でございます。 議員がおっしゃる12の逆徳目の中には、認められるものはございません。 次に、無責任な身勝手な大人に翻弄されている子供たちに光を当てることをしないのか、また、一旦立ちどまって考え直さなければならないことはないか、一日でも早く児童相談所を設置する義務があなたにあると考えるが答弁をとの御質問でございます。 日常的に児童虐待やいじめなどの報道があるたびに、和歌山市ではこのような悲劇を再び繰り返さないようにと痛切に感じております。何よりも、子供たちが健やかに育つことを最優先に考えていきたいと思います。 また、さまざまな施策を実施する上で、現状の施策でよいのか、新たな考えがあるのかを常に考えて取り組んでおります。 児童相談所の設置に関する判断は、市長である私にあると考えますが、現段階では、国が検討している支援策の内容、他の中核市の状況を注視しながら、子供を守るための機能強化を図ってまいります。 次に、職員の倫理規程をいま一度よく読み、公務として公費で支出するべきと考えるがいかがかとの御質問でございます。 本市職員が、年間でたくさんの懇親会や会合に公務として出席していることを認識しています。また、日ごろ、職員が本市の定める倫理規程に基づき職務を全うしていることは言うまでもありません。 しかし、年間で多額の自己負担をしていることなどを私は知りませんでした。 議員御指摘のとおり、公務員が公務を行うに当たり、疑惑や不信を招かないことは当然でありますので、今後、公費で公務が行えるよう指示してまいります。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 12番。 〔12番浦平美博君登壇〕(拍手) ◆12番(浦平美博君) 第3問に入ります。 2問目の4番目について。 市長、少しは御理解いただけたようであります。 あなたを信じて懸命に汗をかいている職員、それは市民に仕える公務員。その市民の代表であるあなただからこそ、職員が仕えるんです。決して、あなたのしもべではない。 よくぞ判断してくれました。どうぞ、弱き者たちに光を当てていただきたい。どうぞ、市民の中で弱き者たちに光を当てていただきたい。 2問目の最初の質問で、総合教育会議の意義を問いました。 総合教育会議を、平成27年度は3回、平成28年度は1回、これ、さきに述べました。 総合教育会議の意義は答弁のとおりでありますが、より一層民意を反映した教育行政とは、教育長が新たなポストとしてなるわけですから、教育行政の抑制も含まれています。 権力が増大すればするほど人間はおかしくなる、だからチェックする人間が必要になる。市長の提案は、その効果もあるのです。どうですか、市長、あなたが軽視している議会も同じなんです。 市長は、地教行法の改正に伴う教育振興基本計画、総合教育会議について私がただしてきたことを覚えているでしょうか。 平成27年4月28日、総合教育会議の運営について、大綱の策定について、開催回数及び時期について、平成27年8月4日、和歌山市教育振興基本計画について、平成27年12月15日、和歌山市教育振興基本計画(大綱)案についての3回です。 昨日の上田議員の質問に対する答弁で、平成27年の総合教育会議において、さまざまな小中一貫教育のあり方などについて議論をいたしましたと答弁されたと思います。というのであれば、そもそも総合教育会議の議題に小中一貫教育のあり方について上げていましたか。 会議録を見たところ、市長、総合教育会議において、和歌山市教育振興基本計画と題し、その基本方針において、1つの項目で小中一貫教育の議論をしただけではないですか。そうであるならば、議員の質問に対する答弁としては丁寧さに欠けると、私はそう考えます。あたかも集中審議をしたかのようなカモフラージュにしか思えません。 実際、会議録で、市長は、この場で議論するのが正しいかどうかわからないんですけどと、小中一貫のこと、話し合ってますね。このくだりは不登校の内容です。その中に小中一貫の話が出たということですね。 小中一貫の話が出てきた場面で、そういう話というのはこの場でやっていくのは難しいですかねとおっしゃってますよ。御自身が疑問を持ちながら話をしているんですから、さまざまな議論をしたとは言いがたい。 主宰は、市長、あなたです。ならば、堂々と議題に上げればよいのです。そうしていれば、議員の質問に答弁した内容でよいのです。つまり、総合教育会議の意義を理解されていないということなのです。 次に、逆説教育勅語12の徳目について、認められるものはない、当然です。ならば、1問目の答弁で、12の徳目を排除されたこと、失効しているから答えません、でも中には大切にすべきものがあるとおっしゃっていましたが、結局裏を返せば、この12の徳目、心は全部ええなということでしょう。整合性がないですね。つまり、日本人のあるべき心を理解していないことになります。 心を育むために道徳教育といいながら、学校教育にも関心が薄い。だから、1年間で1回しか総合教育会議を招集しない。何のための教育基本法か、何のための地教行法か、何のための教育振興基本計画なのか、何のための大綱策定なのか。子供たちは浮かばれない。 次に、児童相談所を早く設置しなければならない、時間がない、だから設置する義務があなたにあるんではないですかとの問いに、何よりも子供たちが健やかに育つことを最優先に考えていきたい、設置の判断は市長にあるんだ、国と他の中核市の状況を注視しながら--なぜ、よその中核市見るんや。子供を守るための機能強化を図ってまいります。なぜ、他の中核市なんや。 そのように答弁されましたが、このような話になると後ろ向きになる。IRや薬学部だったら勢いあるのに、何の罪もない子供たちを現状から守るために汗をかかず、国や他の中核市の状況を見てと、弱き立場の、お金にならないもの、自分の宣伝効果にならないもの、和歌山市の子供たちには、市長、あなたは見向きもしないのか。 きれいごとは結構です。その思考であれば、本市の子供が必ず犠牲になります。年間100件以上の相談を受けている私が言うんです。間違いなく、そうなります。そういうふうになれば、市長、あなたの責任は免れません。 どうも心が凝り固まっているようですから、ちょっとだけ紹介します。 過去に、この前段に座られた局長にまつわる話をしたいと思います。 その局長には娘さんがいました。その娘さんは、局長である父に市職員採用試験を受けることを内緒にして受験をしました。そして、その試験を受験者の中でトップの成績で合格しました。父である局長は、初めてその娘が受験したことに気づきました。そして、家に帰って局長は、父としてその娘にこう伝えました。辞退せよ。 娘さんは怒りました。実力で受かったやんか、なぜ辞退せなあかんの。普通ならそうでしょう。 父である局長は、こう答えました。要職の立場にある。実力だけれども、周りから見れば、父親が局長だから、不正や口ききで通ったんやと流布される。局長として市政を混乱させるようなことは認められない。父としても公務員としても、それは本望ではない。だから辞退せよ。 そして、その娘さんは辞退をいたしました。 その娘さんは、現在、国に仕えておられます。 この親子の心の葛藤、公務員としての矜持。この和歌山市には侍が、そして日本人がいたと確信していると同時に、市職員にはたくさんいるのだろう、感じて本当にありがたく思っています。 そのありがたさは、私が陛下に対して思うありがたさと同じであります。 次に、小学校の文集を紹介します。 この文集でございます(本を示す)。これは、あなたにとって大切なことは何ですかということを小学校の文集にしたやつですね。 おのおの、大切なことについて書かれております。 その中で、こんだけたくさんいてるんですけども、その中でたった1人だけ、こういうふうなことを書いています。 自分自身が変わること。生まれて初めて、無視されたり、悪口を言われたり、物を隠されたりした。そんな私が、ことし大切だと思ったこと、それは自分自身が強くなるということである。いろいろなことがあって、私は人間不信に陥り、教室に行くのが嫌で、怖くなった。毎日のほとんどをたんぽぽ教室で過ごし、泣いてばかりだった。ある日、勇気を出して教室に行くと、私の机は墨のようなものでぐちゃぐちゃにされていた。もう絶対学校に行かないと思った。しかし、母は休ませてはくれなかった。車での送迎が続いたが、なかなか行けない。そんなとき、負けたくないなら教室に行きなさい、強くなりなさいという母の言葉が負けず嫌いの私の心に突き刺さった。その日から、私は自分で通学し、教室で過ごしている。負けたくないから強くなる、そんな大切なことを教えてくれた母、そして先生にはすごく感謝している。 本市の小学校6年生が書いた作文です。これを読んで、どう感じなければならないのか、私はそう思いました。 いじめとは何なのか、教師は何をしていたのか、きっかけは何であったのか、子供たちは、教室にぽつんと真っ黒な机があっても、誰も何とも思わなかったのか、ということはクラス全員が1人をいじめていたのかなどなどと思ったならば、それは犯人捜しであり、それは本質を突いていない。 この少女のメッセージは、負けるとは何に負けることなのか、これが本質なのではと思っています。 最後の一文に、先ほど言いました、そんな大切なことを教えてくれた母と最初に来ます、その次に教師。この思慮深さ。小学校6年生です。 この親子の戦い、和歌山市政に一筋の光が見えてきそうです。市長には届きませんか。 片や、男女共同参画、個を大切に、生きる力を育む教育、子供の人権と声高に叫ぶ市政、教育委員会、教職員組合、産経新聞を読むのは危険な思想、バランスよく新聞を読んでほしい、子供たちがおかしくなっているから道徳教育の授業が大切、子供の目線に立って、地域との連携、家庭との連携、本当にへどが出ます。大人の欺瞞(ぎまん)に満ちあふれている。 市長、学校運営協議会を設けて地域の声を取り入れるという施策、私は誤りであると思っています。 中1ギャップ、習熟度別、これはいずれもクラス単位で解決できる内容です。担任業務の原理原則は学級経営にあります。なじめない生徒をなじめるように、学力のおくれが出ないようにすることは、教諭の学級経営に含まれます。夜7時、8時になっても、それを教えてあげる。だから、これは特別に手当がついてるんです。 つまり、教諭全てが全力でそのことを理解し、そして講師がサポートする、これが原則。そうすれば何も問題がない。 さらに、地域との連携などとふざけたことを言い出したがために、校長、教頭は地域に出向き、本当の職責を全うできない。 校務とは、学校教育法第37条第4項に「校長は、校務をつかさどり、所属職員を監督する。」にある。校長が機能すれば、この法律に基づき健全化します。 まあ、校長の選任と教育委員会事務局指導主事の指導力も大切になりますけども、しかし現状では、逆にそれをいいことに、外づらばかりを意識して点数を稼ごうとする教諭もどきが出てきます。さらに、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーと言えば言うほど学級経営をしなくて済みます。つまり、教師は要らないということになる。学校は崩壊の一途をたどります。 一日でも早く、県に人事権の移譲を求めてもらいたい。 市長、今回の質問は、市長の政治姿勢について問うものでした。 いろいろな観点で質問した趣旨は、弱き者のために政治はあると思っているからであります。その弱き者とは、それぞれですが、まず市職員であり、その職員と心を通わせ一丸となる、そのためには心配りが必要だということです。これがなければ、約36万人の市民に対するサービスの向上が図れない。なぜならば、心で動くからです。 さらに、市長の学校教育の関心の低さは、間違いなく子供たちを死に追いやってしまう可能性があります。彼ら、彼女らも、また、弱き者であります。 強い者には挑み、弱き者には優しく手を差し伸べる、その心が必要です。 最後に、市長にお尋ねいたします。 市長、人の心は人でしか救うことはできません。政治は心でするものであると思っています。心には心で応える。 剣道の歌詞にこういう話があります。心こそ心迷わす心なり、心に心、心許すな。 心の政治に努めていただきたいと思いますが、市長の思いを述べてください。 泣くのは政治家として失格です。だらだらとしゃべることも、端的に話せない能力の不足です。毎度毎度、本当に皆さんには御迷惑をおかけしておりますが、これで私の一般質問を終わります。(拍手) ○議長(野嶋広子君) 尾花市長。 〔市長尾花正啓君登壇〕 ◎市長(尾花正啓君) 12番浦平議員の再々質問にお答えします。 政治は心でするものであると私は思っている、心には心で応える、心の政治に努めていただきたいと思うが、市長の思いをとの御質問でございます。 私も、議員御指摘のとおり、政治は心でするものだと思います。心に心で応える優しい気持ちになって、職員に対する思いを深く理解し、さらに良好な関係を築くよう努めてまいります。 その上で、職員一丸となって、弱い立場にある子供たちや高齢者の方々に光を当てられるよう、市政運営に全力で取り組んでまいります。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) しばらく休憩します。          午前11時47分休憩   ---------------          午後1時10分再開
    ○副議長(戸田正人君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 日程第2の議事を継続し、質問を許します。 中村朝人君。--3番。 〔3番中村朝人君登壇〕(拍手) ◆3番(中村朝人君) 皆さん、こんにちは。午後一番の質問となります。よろしくお願いいたします。 議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、一般質問をさせていただきます。 まず、図書館及び学校図書についてです。 平成28年度の図書館要覧によれば、平成27年度の本市の図書館の利用者数は13万6,547人、貸し出し冊数は60万1,247資料とのことです。 幾つかの中核市と比較すると、長野市では、利用者数は16万7,577人、貸し出し冊数は81万6,189資料、高崎市では、それぞれ64万5,561人と178万8,365資料でした。 また、和歌山市民図書館基本計画に人口の近い中核市の図書館との2014年度の比較が記載されていましたが、11自治体中、貸し出し冊数が8位と記されており、本市の図書館の利用状況は他都市に比べ低迷している様子がうかがえます。 市民図書館は、市民の皆さんの読書や知りたい、調べたいという欲求を保障することが役割です。生活、仕事、学習のためには、資料、情報は欠かせません。 図書館は、生存権の文化的側面である学習権を保障する機関です。そのため、他都市と比べ利用が少ない状況は、本市の図書館が学習権を保障する機関としての役割を十分に果たし切れていないとも言えるのではないでしょうか。 では、図書館の利用がふえればそれでよいのかというと、そうではないと思います。私は、利用者数の増加に目を向けるだけでなく、今後の図書館のあり方を考えるという点も含め、図書館の機能そのものをより向上させることや、幼少期より図書との親しみを深め、将来的な図書館の利用につなげる取り組みも求められるのではないかと思います。 図書館の機能といえば、まず思い浮かぶのは、やはり貸し出しです。 貸し出しについては、近年、ICTの向上、普及により、随分と簡単に行うことができるようになっています。ICTと一口に言っても、コンピューター等による資料の検索、無線LANの整備やICタグを活用、運用することにより、図書館におけるさまざまな業務の効率化、OPACと言われるオンラインの蔵書目録の整備などさまざまです。 本市においても、平成26年度から、インターネット閲覧端末の予約管理を追加しております。これもICTの活用です。 図書館要覧によれば、ホームページからの総予約件数は12万4,371件とのことで、過去5年ほどの間、減少を続けていた貸し出し冊数が、平成26年度から平成27年度にかけて2万冊ふえているようであり、減少傾向に歯どめをかけるという成果も出ているのではないかと思います。 そして、図書館の役割は、資料の貸し出しだけではありません。郷土、行政資料、美術品、CD、DVDなどの映像資料を含む資料を選書、収集し、古くなった資料の廃棄、整理、保存等の管理も図書館や図書館司書の役割です。 また、そうした資料を、レファレンスを通じた学習や調査、研究、情報収集等の支援も重要な役割ですし、読書会、鑑賞会、資料の展示なども図書館の役割と位置づけられています。 本市においても、折り紙教室や朗読会などさまざまな催しが行われ、開かれた図書館として市民生活の向上に寄与しています。 私は、こうした図書館の機能を支えているのは利用者である市民であり、また、図書館で働く図書館員ではないかと思います。 図書館協会では、図書館を構成する要素としては、資料とそれを利用する利用者、そして資料を整理、保存して利用に供する場としての施設があるとしています。その施設には、資料と利用者を結びつける役割を果たす図書館員がいて、図書館の機能を実現する活動を行っています。図書館界では、図書館の建物と所属する資料と図書館の仕事をする職員を図書館の3要素としているそうです。 資料という点では、本市は、基本計画において、新館の計画蔵書数を60万冊とし、所蔵能力を現在の約40万冊から約20万冊ふやす計画となっております。それに見合った予算が求められるところであります。 そして、図書館員という点では、レファレンスや図書の案内など専門性が求められる職種であり、経験の蓄積ができるよう身分の保障が求められます。 現在、ICTの普及などに伴い、図書館に対し懐疑的な意見を耳にすることもあります。しかし、情報リテラシーという言葉が指すように、膨大な量の情報の中から目的に合った情報を引き出すには相応の経験が求められます。ICTを活用するのも、やはり人ではないでしょうか。 利用者という点では、将来の利用の拡大という観点から、学校に学校司書を配置し、幼少期からの図書への親しみを促進してはどうかと思います。 本市においては、平成28年度に四箇郷小学校に学校図書館司書を配置し、大きな成果が得られていると伺っています。 そこで、お伺いいたします。 1、学校司書の現在の配置状況と今後の計画はどうなっていますか。全校に学校司書を配置してはどうでしょうか。 2、学校図書館の利用状況と開館の状況についてお答えください。 3、四箇郷小学校の取り組みについて、どのようなものがあるか、また、成果はどうでしょうか。 4、団体貸し出しの促進について、どのようにお考えですか。 5、図書館館長の配置については、司書資格を有する職員を配置してはいかがでしょうか。 6、図書館司書について、正規の雇用としてはどうでしょうか。 次に、学校給食についてお伺いします。 今、子供たちを取り巻く食の問題は、食の安全性、食生活の乱れなど多岐にわたり、深刻な課題と言えます。 こうした課題に対し、さまざまな対策がなされ、いわゆる食育という言葉でその推進が図られています。この食育には、食文化やマナー、日本の食料事情などの要素が含まれ、所管する部署は多岐にわたります。健康や学力にもつながることになるため、教育、とりわけ給食の持つ役割は、食育を推進する上で日常的、実践的に食に触れ、そういう意味で非常に重要な役割を担っているのではないでしょうか。 そこで、お伺いをします。 学校生活や学校教育において、給食が果たすべき役割、目的、位置づけについてどのようにお考えですか。 以上をお伺いして、第1問とさせていただきます。(拍手) ○副議長(戸田正人君) 荒竹副市長。 〔副市長荒竹宏之君登壇〕 ◎副市長(荒竹宏之君) 3番中村朝人議員の一般質問にお答えいたします。 教育行政のうち、図書館及び学校図書について2点ございました。 まず1点目、図書館館長の配置については司書資格の有資格者を配置してはどうかとの御質問です。 図書館館長については、館務を掌理し、所属職員を監督する立場であることから、特に司書資格が必要であるとは考えておりません。 続いて2点目、図書館司書について、正規雇用とすべきではないかとの御質問でございます。 市民図書館は、行財政改革の取り組みの中で、正規職員の削減を行うとともに非常勤の司書を採用し、効率的な運営体制及びサービス向上に努めてまいりました。現在は、正規職員等37名体制で、そのうち司書資格者は31名、うち非常勤の司書が21名となっており、業務量、業務内容等に見合う配置をしております。 また、司書の資格を持つ職員は、現在、市民図書館以外の部署に、正規職員、再任用職員を合わせ27名いますので、現在のところ、新たに正規職員として司書を採用する予定はございません。 以上でございます。 ○副議長(戸田正人君) 原教育長。 〔教育長原 一起君登壇〕 ◎教育長(原一起君) 3番中村朝人議員の一般質問にお答えします。 教育行政について、図書館及び学校図書について3点ございます。 まず、学校司書の現在の配置状況と今後の計画はどのようになっているか、全校に学校司書を配置してはどうかとの御質問です。 学校司書の現在の配置状況は、1名を配置しています。 この学校司書の配置とあわせて、各学校では、子供が本を選びやすく、読みたくなるようなジャンル別の本の整理や、子供により一層興味、関心を引きつける本の紹介、読み聞かせ等の取り組みを推進するため、保護者や地域の方々に呼びかけ、図書ボランティアを募集しています。 議員御提案の全校に学校司書を配置してはどうかについては、現在、図書ボランティアの力をかり、教員との連携を深め、児童生徒の読書への関心が高まっていることから、こういった取り組みを進める中で、より効果的、効率的な配置を検討してまいります。 今度とも、今まで以上に学校図書館の活性化を図り、児童生徒の読書習慣の形成に努めたいと考えています。 次に、学校図書館の利用状況と開館の状況についてはどうかとの御質問です。 本市では、平成22年度から、家庭における読書の推進を目的とした、うちどく推進事業を各学校において実施し、これまで学校図書館に置いていた本や新刊図書を教室や廊下等に置くことにより、いつでも本を手にとり、触れる機会を多くできるように努めているところです。こういった取り組みを進めたことにより、みずから図書を手にする児童生徒がふえてきています。 学校図書館についても、総合的な学習の時間や各教科での調べ学習において積極的に活用しているところであり、興味を覚えた内容について、より深く学ぼうと、みずから学校図書館を利用する児童生徒も多くなってきています。 開館の状況については、児童生徒が利用する昼休みや休憩時間は、ほぼ毎日開館しており、閲覧や貸し出しに対応しているところですが、平成27年度、学校図書館を終日開館した小学校は24校、中学校は5校となっています。 最後に、四箇郷小学校の取り組みについて、どのようなものがあるか、また、成果はどうかとの御質問です。 四箇郷小学校では、学校司書を中心に、読書が好きな子供を育てるための読書環境の整備、読み聞かせによる読書への興味づけや教科との連携を中心に取り組みを行ってまいりました。 今、習っている単元を子供が興味、関心を持って自主的に学べるように、担任と学校司書が連携をとり、本の配置を工夫することで、子供が本をすぐ手にとることができ、疑問に思ったことを調べたり、自分なりの課題を持って追求したりすることができるようになってきました。 また、各学年の担任と図書館司書が教科に関連する本を整理することで、同じ作者の本や同じテーマの本を読むなど、読書の幅を広げる子供もふえています。 児童にとって魅力ある学校図書館づくりに努めた結果、休憩時間や放課後にも子供たちが読書に親しむようになってきました。この1年の平均来館児童数は、大休憩で平均18人、昼休憩で平均12人、多い日は休憩時間に50人を超える児童が来館し、読書に親しんでいます。 主な成果として、教科学習の中での学校図書館の活用が進み、児童へのアンケートの結果から、国語の学習が好きと答えた児童が25%増加し、授業がよくわかると答えた児童も13%増加しています。また、読みたい本がすぐに見つけられる、学校図書館が心地よい空間になったなどの声も上がっています。 以上でございます。 ○副議長(戸田正人君) 北教育局長。 〔教育局長北 克巳君登壇〕 ◎教育局長(北克巳君) 3番中村朝人議員の一般質問にお答えします。 教育行政について、図書館及び学校図書について、団体貸し出しの促進についてどのように考えているのかとの御質問です。 市民図書館では、小さいころから本と触れ合い、読書習慣を身につけることを目的として、幼稚園、保育所、小学校、おはなしボランティア団体などを対象に、1団体当たりの貸し出し冊数を500冊以内、貸し出し期間を1年以内とし、絵本、紙芝居、子供向けの小説、調べ学習などの資料を貸し出す団体貸し出しを行っています。 団体貸し出しの実績は、平成26年度は16団体に3,837資料、平成27年度は23団体に5,372資料、平成28年度は2月末で24団体に6,510資料と増加傾向にあります。 今後も、小学校などへのチラシ配布やホームページを活用して広報するとともに、団体貸し出し用図書の充実に取り組んでまいります。 次に、学校給食について、学校生活や学校教育において、給食が果たすべき目的、役割、位置づけについてどのように考えているのかとの御質問です。 学校給食の目的、役割については、児童生徒の心身の健全な発達と食に関する正しい理解等を養うことです。成長期にある児童生徒に栄養バランスのとれた豊かな食事を提供すること、準備から後片づけの実践活動を通して、児童生徒に望ましい食習慣を身につけさせることなどです。 現在、学校給食は、学習指導要領において、特別活動の学級活動として、食育の観点を踏まえ、望ましい食習慣を形成すると位置づけられています。 以上でございます。 ○副議長(戸田正人君) 3番。 〔3番中村朝人君登壇〕(拍手) ◆3番(中村朝人君) それぞれ御答弁いただきましたので、再質問をさせていただきます。 まず、図書館、学校図書についてです。 学校司書の配置状況は1名との御答弁でした。 学校図書館法において、学校図書館は学校教育において欠くことのできない施設と位置づけられ、学校の教育課程の展開に寄与するとともに、児童または生徒の健全な教養を育成するものであり、読書活動の拠点となること、授業に役立つ資料を備え、学習支援を行うこと、情報活用の力を育むことがその役割とされています。 その役割を果たすために、平成9年に12学級以上の学校に司書教諭の配置が義務づけられたものの、学級担任等と兼務であることが多く、学校図書の運営に十分携われない実態があり、平成26年度に、努力義務ではありますが、学校司書の配置が位置づけられました。 先日、四箇郷小学校を訪ね、お話を伺ってまいりましたが、やはり司書が配置される前は図書館の対策に手が回らなかったとのことです。しかし、司書が配置され、校長のリーダーシップのもと、しっかりと連携をし、さまざまなことに取り組めるようになったそうです。 まず、取り組んだことは、図書館の環境を整えることです。机やカーテンの配置がえ、座卓や児童の身長に合わせた書架の配置、平積みに積み上がった図書を整理し、書架についてもきちんと分類したほか、季節に合わせた掲示物の展示、破損した図書の修繕や廃棄などを行うことで、暗いイメージだった図書館が非常に明るく温かみのある使いやすい図書館にさま変わったとおっしゃっておられました。こうした取り組みだけでも図書館の利用が拡大したそうです。 そのほか、県立図書館の見学や団体貸し出しの利用、学校図書館を利用した国語の学習、和歌山大学教育学部と連携した実践的研究などの取り組みも行っているとのことです。 私が訪ねたときは、2年生の児童に読み聞かせを行っていました。子供たちが、司書の問いに対し、とても楽しそうに答えていたのが印象的です。どのような本を読んだのかは聞きそびれてしまいました。内容はわかりませんでしたが、恐らく本の内容に関するものでしょう。最後に、三寒四温の熟語の意味を学習していました。 このような取り組みを通じて、読書に親しむ機会をふやし、本を好きになってもらおうと努力された結果、御答弁にありましたように、大変大きな結果につながっているのではないかと思います。 ボランティアの方の力をかり、効果的、効率的な配置を検討してまいりますとのことですが、種々ある取り組みのうち、ボランティアの方の協力が大いに力になるものもあると思いますが、やはり学校図書館や学校司書に求められる役割を考えれば、全校への配置は必要ではないかと感じています。 学校司書に求められるものとしては、資料の選択や組織化、授業における学習活動の支援、発達段階に応じた読書指導などの知識、技能とされています。 学校図書館の整備充実に関する調査研究協力者会議による「これからの学校図書館の整備充実について(報告)」によれば、学校図書館は可能な限り利活用できるよう、また、一時的に学級になじめない子供の居場所となり得ることも含め、登校時から下校時までの開館に努めること、公共図書館や他の学校図書館との相互貸借を行うよう努めることや、学習、読書活動を充実する際、各教科等を横断的に捉え、学校図書館の利活用をもとにした情報活用能力を学校全体として計画的かつ体系的に指導するよう努める、教員の授業づくりや教材準備に関する支援や資料相談への対応など、教員の教育活動への支援を行うよう努めるとしています。 また、学校司書が職員会議や校内研修等に参加するなど、学校の教育活動全体の状況も把握した上で職務に当たることも有効であり、職務については、児童生徒、教員に対する直接支援と間接支援、また、教育指導への支援の3つが挙げられています。 さらに、こうした職務について、高い専門性が必要であることから、学校図書館概論などのモデルカリキュラムが示されています。そして、図書館である以上、資料提供と知る自由を保障するためにも図書館情報学の履修も必要です。 また、2013年に日本共産党新潟市市会議員団が行った新潟市の学校図書館司書アンケートでは、選書にかかわる意見として、実際に図書の記述や内容が児童生徒の発達に合うか内容を確認しなければならないため、時間外に図書館や本屋で確認したり、教員に確認したりしている。教員との連携などについての意見では、教員との打ち合わせや相談のための時間がとれないことなど、連携における困難が訴えられています。 この点では、四箇郷小学校は、教員であった経験を生かし、時間などの工夫をしながら取り組んでいるとのことでした。 このように、学校司書に求められる役割は、専門性や多岐にわたる役割が求められており、こうした役割を果たそうと思えば、本来、選任、専門、正規の学校司書の配置が求められますが、学校図書館の開館が、小学校においては約半分、中学校は約4分の1にとどまっていることや、学校図書館に先生がいれば生徒の安心感につながることや効率よく本を借りることができるとの四箇郷小学校での話も踏まえて、まず専任の学校司書の配置が必要だと感じています。 また、こうした学校司書の配置は、貸し出し冊数にも影響するとされています。 文科省によれば、平成21年度から学校司書を全校に配置した地方公共団体における1人当たりの年間貸し出し冊数は、平成21年度から平成25年度との比較で、小学校においては47.2冊から65.9冊、中学校では7.9冊から11.6冊に増加したとのことです。 また、岡山市の学校司書の皆さんが行った1校1名の学校司書がいる学校図書館の1人当たりの年間貸し出し冊数は83.3冊との結果も示されておりました。 こうした、より多くの本に触れる機会をつくっていっていただきたいと思いますが、学校の予算の中では困難な面もあると思います。図書館の団体貸し出しなどの活用も進めていければと思います。 団体貸し出しは、平成28年度2月末で24団体、6,510資料の貸し出しだったとのことです。団体貸し出し用の図書については、約1万冊と伺っております。今後、こうした学校からの団体貸し出しの要望がふえた場合に応えられないことのないように、ぜひ検討もしていただきたいと思います。 さて、図書館の機能については、人の充実の観点から正規の職員としての配置を求めました。業務量、業務内容等に見合った配置となっておりますとの御答弁でした。 しかし、私が申し上げたいのは、市民の学習の場としてよりよい図書館となるよう、機能の充実を図ってもらいたいということです。 図書館司書の仕事として、図書の選択があります。公平・中立自由な選択が必要だと言われております。中間的な図書だけを選択するということではなく、なるべく幅広く、網羅的に収集する、そういう意味だとのことです。利用者は、いろいろな立場からいろいろな図書を利用するので、あらゆる立場の図書を用意しないと市民の要求に応えることはできません。 実際、本を選ぶ場合は、まず予算との兼ね合いがあり、毎月数千の本が出版されていると言われる中で、どの本を選ぶのか取捨選択をするわけですが、その中で、図書館の方針に沿っているのかどうかとか、利用者のニーズがどうであるとか、会議を持ちながら決めていくわけです。時には、本の中身を直接確認しなければならないということもあると思います。 先日、子供と一緒に図書館に行ってまいりました。子供が向かった先は児童図書コーナーです。手にとった本のタイトルは「稲むらの火」でした。私は、てっきり濱口梧陵氏が機転により津波から村人を救ったお話かと思いましたが、どちらかというと、その後の私財を投げ打って堤防を築き、村人の生活を支えた功績を記す伝記的な内容となっていました。見なければ本の内容はわからないんだなと感じました。 また、内容が同じような本、Aという本とBという本がある場合にも、どちらを選ぶか選択することもあります。図書の選択というのは、流れ作業のようにはいかないわけです。 「稲むらの火」の話に戻りますが、やはり和歌山であれば置いてほしい本の一つと感じました。理由は単純ですが、和歌山の出身の方であるというだけでございますが、それも「稲むらの火」というタイトルからどういう本であるのかということを連想するためには、知識として持っておく必要もありますし、また、物によっては特定の分野に精通する知識が必要なものもあるのではないかと思います。そういう意味でも、専門性は求められると思います。 レファレンスにおいては、より専門性が求められると思います。利用者の研究や問題解決を援助することで、利用者の調査研究への援助と参考質問に対する回答に分けられます。貸し出しによって、利用者自身が問題を解決し、研究を進めることができますが、複雑な問題の解決、深い研究は、図書館の多くの蔵書を使い、司書の助けを得て能率的に進められるのではないでしょうか。 また、質問によっては、利用者が自分で資料を探し、知りたいことを尋ね、求めるよりも、資料の検索技術を持っている司書に尋ね、回答を求めるほうが簡単で早いというような場合もあります。こうしたものもレファレンスの一面ということです。 司書の方にお話を伺いましたが、司書の仕事は経験の蓄積がとても重要だと話しておられました。レファレンス一つとっても、多岐にわたる分野の相談が寄せられ、相応の知識が求められる。専門的な用語を知らなければ、情報探求の妨げになるどころか、レファレンスに対する信用そのものにもかかわるということでした。また、対話の中で記憶を刺激し、必要な情報を相談者から引き出していく、そういったコミュニケーションの力も求められるとのことでした。 図書館長について、こちらもやはり専門性が求められます。市民に資料を提供する公的責任者として、どのような図書館を目指すのか、その先頭に立つべきであり、その際、司書として蓄積された経験なしに道筋を示すことは困難ではないかと思います。よりよい市民図書館とするための人の配置となるよう、ぜひ要望をしておきたいと思います。 そこで、お伺いをいたします。 学校の図書についてです。 1、中核市の学校図書館司書の配置率と本市の配置率をどのように受けとめていますか。 2、ボランティアの方の協力を得てとありますが、学校図書館に求められる役割をどの程度担えるとお考えですか。 次に、学校給食についてです。 給食は、貧困児童に対し、無償で提供されたことが始まりとされています。昭和21年12月には、文部省などによる学校給食実施の普及奨励についての通知が出され、極度の食料不足に対処し、発育の助長と健康保持を目指して、全校児童を対象とする学校給食が始まり、給食が教育の一環と位置づけられるようになったそうです。 また、文部省は、昭和27年3月に昭和27年度の学校給食実施方針を示し、都市と町村を問わず、真に教育的な完全給食の励行に努めるよう要望し、さらに10月、学校給食を中心とする学習指導の手引きを発行、学校給食に関する指導の内容と方法を示しました。この手引きの中で、給食が教育の一環であることを改めて示し、児童の合理的な生活学習を実践する場とすることに努め、あわせて家庭及び地域社会における食生活改善に資するとして、学校給食が家庭等を含めた食生活全般の改善に資するものであると示しています。 さらに、昭和63年には文部省体育局の通知により、学校給食に対し、健康教育という概念が加えられます。健康教育は、学校給食指導など特別活動や日常活動を通じて健康な生活に関する態度を習得させることで、その目的は、生涯にわたり健康で充実した生活を送る能力を身につけるためとしています。これまで、家庭等を含む日常生活における食生活に対する教育から、さらに生涯を通じた食生活のあり方を教育目標に掲げたものだと言えると思います。 給食が、このように教育として位置づけられた背景には、偏食や一部栄養の摂取不足など栄養摂取上の問題のある児童生徒や、肥満、成人病など食生活に起因することが多い疾病を有する児童生徒の増加が指摘されていることが要因です。 また、給食指導に対し、単に食べるだけのことに意図的、計画的な指導が必要なのかなどと給食指導が形式的になっていることを挙げ、給食指導は児童生徒の生活体験にかかわる総合的な教育の場であると戒めています。 さらに、平成17年に食育基本法が制定され、学校給食に食育の推進が位置づけられるようになり、健康教育に加え、食文化、食料事情、食の安全性についてなど、その役割や目的を一層拡大させます。 現在、町を見渡せば、ところかしこにコンビニエンスストアを見かけます。場所によれば、道を挟んで向かい合わせに建っているところも見かけます。お菓子やお弁当、インスタント食品が気軽に購入できる施設です。 また、外食チェーン店も、休日には多くの親子連れでにぎわい、平日においても学生やサラリーマンの姿を見かけ、食生活の一部を担うほどです。 こうした店舗の食事は、画一的な味つけにより、多くの方がおおむね満足できるように仕上がっているのではないかと思いますが、その分、高いカロリーや、また、塩分についても高い比率で使用されているのではないでしょうか。 外食文化が社会に定着し、小さいころから利用し、なれ親しんでいる方もふえてきていると思います。時間がかからず、手早く食事を済ませられるということが、時間に追われる方にとって、とにかく空腹を満たす食事であったとしても利用せざるを得ない状況もあります。共働きがふえ、食事のとり方を子供の判断に委ねざるを得ない状況は、1日のうちの1回の食事にとどまらず、場合によっては、1日の全てが子供の判断に任せられるということもあります。 さまざまなことが原因となり、糖尿病やメタボリック症候群など成人病と言われていた疾病は、生活習慣病、また、小児生活習慣病と言われるようになり、子供の健康悪化として深刻な事態となってあらわれています。 だからこそ、食育が強調され、教育の場にその推進が盛り込まれています。 給食は、1食1食の指導にとどまらず、食習慣や生活習慣、生涯学習まで、その役割が問われています。御答弁に学校給食を引用したことに見られるように、まさに給食は教育の一環と言えます。 学習指導要領についても、改訂が繰り返される中で、何度も給食が教育の一環であることが強調されてきました。現在においては、特別活動に位置づけられ、教科の一つとなっています。 食育基本法には、「子どもたちに対する食育は、心身の成長及び人格の形成に大きな影響を及ぼし、」とされ、教育基本法には、「教育は、人格の完成を目指し、」とうたわれています。 給食が教育の一環である以上、憲法の「義務教育は、これを無償とする。」との条項に基づき、無償とするべきではないでしょうか。また、そうすることで、給食が教育であるということを家庭等に広く示されてはどうでしょうか。 そこで、お伺いをいたします。 昭和48年、文部省体育局、学校給食の実施に関する事務処理および指導の指針について、どのようにお考えでしょうか。給食の経費に係る負担区分に対する解釈についての市の見解はどうでしょうか。 燃料費について検討すると昨年9月にお答えしておりますが、検討した内容をお示しください。 義務教育は無償という考えに基づき、学校給食は無償とすべきと思いますが、市長の考えはどうでしょうか。 以上お伺いして、第2問とさせていただきます。(拍手) ○副議長(戸田正人君) 尾花市長。 〔市長尾花正啓君登壇〕 ◎市長(尾花正啓君) 3番中村朝人議員の再質問にお答えします。 義務教育は無償という考えに基づき、学校給食費は無償とすべきと思うが、市長の考えはどうかとの御質問でございます。 学校給食費については、これまでどおり、学校給食法第11条に基づき、保護者の負担を求めてまいります。 以上でございます。 ○副議長(戸田正人君) 原教育長。 〔教育長原 一起君登壇〕 ◎教育長(原一起君) 3番中村朝人議員の再質問にお答えします。 まず、図書館及び学校図書についてです。 中核市の学校図書館司書の配置率と本市の配置率をどのように受けとめているかとの御質問です。 中核市における学校司書の配置については、各市により、1人当たりの担当校数や担当時間数等、配置状況がさまざまであるため、配置率を一律に算定することは困難です。 なお、本市の配置率が決して高くないことは認識しております。 今後、今年度の配置の効果や課題を検証し、本市の配置のあり方を検討してまいります。 次に、ボランティアの方の協力を得てとあるが、学校図書館に求められる役割をどの程度担えると考えているのかとの御質問です。 図書ボランティアが学校図書館に入り、読み聞かせや子供たちが活用しやすい本の整理、子供に必要な情報の収集、子供たちが本を読みたいという意識づけなど、環境づくりに大いに貢献していただいているものと考えています。 学校図書館の活性化のために、今まで以上に教員と図書ボランティアの連携を深めていただけるよう、また、図書ボランティアの方々にとっても子供と楽しく触れ合う機会をふやせるよう、環境づくりの向上に努めてまいります。 次に、学校給食について、燃料費について検討すると答えたが、検討した内容を示せとの御質問です。 学校給食の燃料費については、中核市において、燃料費の負担の有無だけではなく、給食費全体での保護者負担についても調査しているところです。 以上でございます。 ○副議長(戸田正人君) 北教育局長。 〔教育局長北 克巳君登壇〕 ◎教育局長(北克巳君) 3番中村朝人議員の再質問にお答えします。 学校給食について、昭和48年文部省体育局、学校給食の実施に関する事務処理および指導の指針について、どのように考えているか、給食の経費に係る負担区分に対する解釈についての市の見解はどうかとの御質問です。 学校給食に係る費用の区分につきましては、学校給食法第11条に基づき実施しております。 昭和48年、文部省体育局、学校給食の実施に関する事務処理および指導の指針については、過度な保護者負担とならないよう努めることを示しているものと考えています。 以上でございます。 ○副議長(戸田正人君) 3番。 〔3番中村朝人君登壇〕(拍手) ◆3番(中村朝人君) それぞれ御答弁をいただきましたので、再々質問をさせていただきます。 まず、学校図書について。 ある生徒の作文を抜粋して御紹介をしたいと思います。 私は、初めて図書室の先生がこの学校に来てくれて、前よりも本に興味を持ち、本が好きになりました。理由は、図書室が整えられて本を選びやすくなったことと休憩時間いつでも借りることができるからです。中略して--最後に、これからいろんな本を読んで、とびっきりの自分のお気に入りの本を見つけたいと思いました。このように記されております。 ぜひ、こういう思いが他の学校の子供たちも感じられるように、学校司書の配置を進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 次に、給食について。 学校給食法第11条は、給食の実施が全国に広がる中で、給食費の負担が自治体ごとにまちまちであったため、その負担区分を定めたもので、設備等は自治体の負担とし、それ以外は保護者負担とすると定めています。一方で、食材費に対する負担を禁じるものではないと、このように解釈はされています。 また、文部省の通知は、光熱水費は設置者負担とすることが望ましいとされておりますので、御答弁にあるように、過度な保護者負担とならないようにするためにも設置者負担とするべきです。 幾つかの自治体に燃料費の負担について問い合わせたところ、第11条に基づき、燃料費を設置者負担としているということでした。 ぜひ、こうしたことも踏まえ、公費での負担を検討いただくよう要望いたします。 食材費の無償化については、給食が貧困、健康、子育て支援など、さまざまな問題の解決に対し包括的にその推進を担っていることを含めて検討していただくよう要望して、一般質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) ○副議長(戸田正人君) 次に、浜田真輔君。--9番。 〔9番浜田真輔君登壇〕(拍手) ◆9番(浜田真輔君) どうも、皆さん、こんにちは。 それでは、早速、通告に従い、質問をさせていただきます。 通告どおり、まず最初にIRについて。 代表質問で、IRについて数多く質問がなされました。まず、その上にまだ質問するのかということでありますが、お許しをいただきたいと思います。あわせて、この質問の冒頭は、私の見方、私の感じるところ、私感としてお聞きいただきたいと思います。 私たち選挙で負託を受けた者、言いかえれば、通常、政治家というんでしょうが、事あるごとに判断、決断を迫られます。そして、その判断、決断を下すときが政治家自身の信条、信念、また、哲学が問われる場面でもあります。 私自身は、このことを政治の物差しとはかりというふうによく言いかえます。人それぞれ、この物差しとはかりは、長さも目盛りも違って当然ですし、人それぞれ物差しとはかりによる価値判断は違うわけであります。 しかし、違う価値を持った人たちによって、事あるごとに判断や決断をし、方向性を指し示すのが、私は政治の本来の役目であると思っています。そのことを頭の片隅に置いていただいて、引き続き耳をおかしいただければと思います。 飲む、打つ、何とかという言葉があります。この言葉を、最近、私は耳にすることがなくなりました。もう既に死語になりつつあるのかもしれません。一昔世代の人たちは、よくこの表現をしていたように私は記憶をしています。その人たちは、多分、少しの魅力を感じつつ、三拍子そろっていると褒めたたえたわけではないと思います。むしろ、度が過ぎてはいけない、のめり込んではいけないという戒めの言葉として使っていたのではないでしょうか。 そしてもう一つ、私の大変浅い歴史観で申しわけありません。もし、誤りがあれば指摘をしていただきたいと思いますが、戦前の長いこの日本の歴史の中で、その時代その時代の権力者や施政者が、財政難や、また、産業振興、今で言えば経済効果といったものを期待して、大昔から人々の暮らしの中に確かにあったかけごとやばくちといったものに法的なお墨つきを与えたり、庇護をしたり、公認をしたり、公営化をしたことが歴史の中にあったでしょうか。 私は、欧米とは違い、その時々の日本人である権力者や施政者の矜持が、このことに手を出さなかったのではないかと思えてなりません。 しかし、戦後すぐは、日本の有史以来の危機的な状況というよりは絶望的な状況に陥りました。日本人の死者は300万人以上、この日本の国土は焼き尽くされ、破壊され、身も心も完全に打ちのめされた結果、戦後復興のために、いたし方なく公営ギャンブルという果実に手を出したのではないかなというのが私の歴史観であります。 市長、まず冒頭、このことについてどう思われるか、お答えをいただきたいと思います。 次に、生活保護について質問をさせていただきます。 最近、生活保護の実態や不正受給問題を特集で取り上げるテレビや新聞などが数多く見られるようになった気がします。その背景には、生活保護受給者の全国的な増加があるわけです。 全国で、平成12年前後から今日を比較すると、当時から、受給者数では現在の倍増以上の約210万人、受給世帯数では3倍近くの160万世帯というふうに急増している数字が出ています。この傾向は、最近の格差社会を色濃く映し出す象徴だとも捉えられています。 もちろん、私たちの和歌山市において、その増加傾向は例外ではありません。 今回、この生活保護について私が質問しようと思い立った理由は、数多くの市民との会話の中にありました。その会話の主たるものは、私たちは真面目に国民年金を納めてきました、ようやく受け取りが始まったら、横を見たら生活保護受給者のほうがたくさんもうてて優遇されてるやないか、また、本当は受給資格がないのに不正に受け取って、いい思いをしている人たちがたくさんいるん違うか、そういった声であります。 冒頭に触れましたが、マスコミが受給者増加問題を数多く、最近取り上げたことが、これらの会話の背景にあると思われます。市民感情として、この不公平感や、ある意味の誤解は、やはり大きな問題だと私は思ったからであります。 もちろん、行政としても、この市民感情からしても、この受給者増加は決して歓迎すべき事柄ではありません。大いに憂慮すべき事柄であります。 そして、この制度自体は、国民が安心して暮らし続けられるための、まさにセーフティーネットの重要な制度の一つであると私は思いますので、この制度をしっかり守りつつ、一方で健全に運用するためにも、和歌山市としてはどうするのか、まず2点お伺いいたします。 第1は、生活保護受給者の増加傾向を減少に転じるための取り組みはどうなされていますか。 第2は、不正受給者を限りなくゼロに近づけるための取り組みはどうなされていますか、お答えをいただきたいと思います。 3問目に入ります。 中央卸売市場について質問をさせていただきます。 私は、この議場でたびたび中央卸売市場について質問をしてまいりました。今回も、進みつつあるこの中央卸売市場整備計画について質問をさせていただきます。 まず、中央卸売市場の現地建てかえについては、市場整備基本計画の中でこう書かれています。平成26年度、新冷蔵庫棟が竣工していること、2、10万平米程度の用地費のコストを抑制、3、夜間騒音など、そして4、10万平米程度の用地確保が困難、以上4点を挙げて現地建てかえの理由としています。 この1から4の現地の建てかえを決めた理由について、私なりに思ったことは、つくったばかりの新冷蔵庫があるから、もったいないから、移転すれば役所の中での仕事がふえるからというふうに言っているとしか私には思えませんでした。 そこで、伺います。 特に、用地確保が困難という理由を挙げられていますが、この困難と決めつけた根拠と経過を具体的に説明してください。 次に、市場の防災の観点から質問します。 前回までの質問に対する答弁では、耐震はもちろんのこと、津波や液状化などに対して十分対策をするとのことでした。 そこで、伺います。 基本整備計画の中で示された概算事業費約97億6,000万円、この金額の中で津波や液状化の防災対策に幾ら概算で見積もりをしていますか。 そして、次、中央卸売市場の将来性について、再度質問を申し上げます。 人口減少に伴う市場の縮小、産業構造や物流の変化、場内業者の後継者の問題、そして購買者数の減少など、将来を見れば、心配をすべき点は数多くあります。決して、市場運営が楽観視できる環境ではないと私は思っていますが、その点をどう考えているのか、お答えください。 次に、この市場整備の財政負担及び場内業者の減少による使用料収入減などにより、今後、市場会計の収支が私は心配をされますが、一般会計の繰り入れを含め、その点はどのような見通しを立てているか、お教えいただきたいと思います。 次に、併設される道の駅について質問をします。 この整備基本計画を読む限り、私の素直な感想は、従来どおり、商業的な魅力地であるから、道の駅の設置を決めたのではなく、まず道の駅の設置を決めてから、後づけで商業的な魅力地だと説明しているとしか思えません。築港周辺は、明らかに工業地帯であり、魅力ある商業地とは私は到底思えません。 そして、説明を求めれば、この議場でも、みなとオアシスの認定を受けたから、大型クルーズ船が寄港をするから、サイクリングロードを整備すれば人が来るから、実際に観光客数の増加があるから、それを見込んでいる、それらを背景に、地域振興施設として道の駅の必要性を行政当局は説明していますが、私はどれも不確実で信憑性に欠けると思います。 一つ、例を挙げます。大型クルーズ船、過去の実績は年に2回程度です。2回程度の寄港ならば、恒久施設を設けるよりはむしろ、露店というと失礼かもしれませんが、臨時的な施設でも対応できるんだなというふうにすぐ私は感じてしまいますが、その点を含めてお答えをいただければと思います。 道の駅の運営方法として、指定管理者、PFIなどを挙げていますが、今日まで、協力、参加を申し込み、問い合わせをしてきた民間事業者はありましたか。これもあわせてお答えください。 平成34年度の供用を目指していますが、今後、民間事業者の参加が見込めない場合、官民連携ができない場合という最悪の事態になった場合は、局長、どうするおつもりなのか、お答えをいただきたいと思います。 以上をもちまして、1回目の質問を終わらせていただきます。(拍手) 〔副議長退席、議長着席〕 ○議長(野嶋広子君) 尾花市長。 〔市長尾花正啓君登壇〕 ◎市長(尾花正啓君) 9番浜田議員の一般質問にお答えします。 IRについて、戦後の時代背景から公営ギャンブルを法で認めてしまったことについて、市長はどう思うかとの御質問でございます。 ギャンブルは、依存症や勤労意欲の喪失、金銭トラブルの発生などの弊害を伴うものですが、戦後復興のための財源を生み出すために公営競技が必要であると判断し、法制化されたものと認識しております。 次に、中央卸売市場について、用地確保が困難と決めた根拠と経過を具体的に説明してほしいとの御質問でございます。 平成26年9月議会で御承認をいただき、同年12月から市場の再整備に向けて基本計画の策定を行ってまいりました。 基本計画の中で、移転または現地建てかえを検討しましたが、機能的でコンパクトな市場整備を行っても約10万平米の敷地が必要となり、該当する市有地が見当たらないこと、民有地の確保には相当の年数がかかること、また、夜間騒音等、市場の環境状況などを総合的に考慮し、現地建てかえが適切であると判断いたしました。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 平田福祉局長。 〔福祉局長平田謙司君登壇〕 ◎福祉局長(平田謙司君) 9番浜田議員の一般質問にお答えします。 生活保護について2点ございます。 1点目、生活保護受給者の増加傾向を減少に転じるための取り組みについて。2点目、不正受給者を限りなくゼロに近づけるための取り組みについてとの御質問に一括してお答えします。 生活保護受給者の増加については、主な要因として、高齢化による高齢者世帯の増加が考えられます。このことに関しては、平成29年8月施行の年金制度改正、いわゆる10年年金の資格確認及び申請について、国保年金課との連携による年金事務所への照会を密に行い、生活保護費の市の負担を少しでも緩和できるよう取り組みます。 一方、生活保護受給者のうち、稼働年齢層に対しましては、就労支援の強化を図り、自立に向けた取り組みを行ってまいります。 不正受給に対する取り組みとしましては、これまで、警察との連携により、平成27年11月から平成29年2月までの間に生活保護費詐欺容疑による刑事告訴等を行った結果、4件のケースが逮捕となりました。 今後も、悪質な不正受給に関しまして、警察との連携による告訴及び被害届による対応を引き続き行うとともに、生活支援課調査支援班をさらに強化し、不正受給の発見及び未然防止に努めます。 また、平成29年度から本格稼働の新福祉情報システムの活用により、生活保護制度の他方優先の原則から、二重福祉となっているようなケースの把握、過剰サービスの受給防止を行っていきます。 従来から行っている市民税課との連携による年2回の課税調査についても引き続き行うとともに、国保年金課との連携により年金受給情報をより早くつかみ、不正受給者の減少に向け取り組んでまいります。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 坂本産業まちづくり局長。 〔産業まちづくり局長坂本安廣君登壇〕 ◎産業まちづくり局長(坂本安廣君) 9番浜田議員の一般質問にお答えいたします。 中央卸売市場について4点の御質問です。 初めに、津波や液状化対策に幾ら概算で見積もりをしているのかという御質問です。 市場の再整備に必要な全体の概算事業費、約97億6,000万円のうち、施設の防災対策としては、一時避難所及び液状化対策として約4億4,000万円を見込んでいます。 次に、将来的に市場運営が楽観できる環境でないと思うが、市場の将来性をどう考えているのかという御質問です。 中央卸売市場の状況は、近年、取扱量においては減少傾向が続いているものの、取り扱い金額では増加の傾向が見られています。 しかしながら、市場の経由率低下や人口減少など、今後の市場を取り巻く環境が厳しくなる中で、流通機能の強化や広域的な取引強化を図り、流通拠点としての機能を高めることが重要であると考えています。 市場の再整備では、将来を見据えた機能的でコンパクトな市場、食の安心・安全を提供するためのコールドチェーンの導入や、市民や観光客にも開かれた市場への取り組みなどを基本方針として計画を進めることとしています。 今後、第二阪和国道や京奈和自動車道の供用開始を初め、平成30年度には(仮称)和歌山南スマートインターチェンジが供用開始されるなど、周辺の道路網の整備も進むことから、市場への生鮮食料品の集荷量の向上、市場開放に向けた積極的な取り組みの推進や、市場からの輸出を含めた広域的な販路の拡大などを通して市場の活性化を図っていきたいと考えています。 続きまして、この市場整備の財政負担及び場内業者の減少による使用料収入減などにより今後の市場会計の収支が心配されるが、一般会計の繰り入れを含め、どのような見通しを立てているのかという御質問です。 市場会計の収支見通しにつきましては、歳出におきまして、再整備に伴い、公債費が約3億円増加することとなります。 この歳出を補うため、地方公営企業の繰り出し基準により、一般会計からの繰入金を約2億円見込むとともに、市場関係者の御理解をいただき、新市場の施設使用料を最大で1.56倍とすることにより約1億円の増収を見込み、収支の均衡を図っています。 場内業者の減少を防ぎ、機能的でコンパクトな市場を目指して、現在、市場関係者と協議しているところです。また、建設費を抑える観点から、基本設計を実施する上で、過剰な施設とならないよう規模の精査を進めていきたいと考えています。 最後に、道の駅の運営方法として、指定管理者、PFIなどを挙げているが、民間事業者から、今日までに協力、参加などの申し込み、問い合わせがあったのかどうか、今後、民間事業者の参加がない、官民連携ができない場合、どうするつもりなのかという御質問です。 民間事業者からの地域振興施設の活用についての問い合わせは2件ございました。 今後、道の駅の地域振興施設及び余剰地活用のアイデア募集や道の駅懇談会の御意見も考慮しながら施設要件等を決め、事業者の公募を行いたいと考えており、広報については、ホームページへ掲載するだけではなく、積極的に民間事業者への働きかけを行っていきたいと考えています。 なお、民間事業者の参加がない場合には、施設要件や運営手法なども再検討し、再募集を行いたいと考えています。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 9番。 〔9番浜田真輔君登壇〕(拍手) ◆9番(浜田真輔君) それでは、引き続き再質問をさせていただきます。 たしか、市長は、IR法案が国会で審議をされる以前、IRについて、積極的推進派のように私は受け取りました。そして、IR法案が国会を通過した後は、少しトーンダウンをして、消極的姿勢のように私は見受けました。そして、唐突に、今回、カジノ施設の利用を外国人専用との条件でIR誘致を表明したわけであります。 この流れから、市長も登壇された吉本新喜劇風に言わせてもらうと、すんのかい、せんのかいというのが私の受けた感じであります。正確に言えば、やる気があるのか、ないのかなということであります。 IR事業者にとって、カジノの売り上げは施設全体の売り上げの約8割近くになります。施設要件は、非常に重要な、事業者にとっては関心事になります。 今後、事業者からは、カジノ施設の利用者に限りなく制約を設けず、多くの人に来てもらえるような施設にしたいと働きかけを私はするもんだと思います。このことについて、市長自身は、事業者に対してハードルを高くしたとの表現をしました。まさに、民間事業者、IRを運営する会社、オペレーターにとっては、利用者制限は高いハードルで好ましくない制限だと私は思っております。 一方で、まだIR法案の実施法は何も決まっていません。その法整備はいつごろか、私にはわかりませんが、いずれ実施法ができ上がったとき、制限があるとはいえ、基本、日本人の利用が認められる可能性は、私は大いにあると思います。 そこで、改めてお尋ねをします。 IRの実施法において、外国人専用とならなかった場合、市長はそのときどう対応をするおつもりですか、お聞かせください。 次に、生活保護制度について再質問をさせていただきます。 第1問では、和歌山市の生活保護制度の健全化に向けた取り組みを伺いました。この質問では、市長にお伺いをします。 第1問で触れながら聞きませんでしたが、これは国政の問題として、国民年金と生活保護支給、市民の不公平感を解消するということは、ある意味、国がしっかりしてもらわないかんことです。しかし、市長ならこれをどうすべきだとお考えか、お教えいただきたいと思います。 少し大げさかもしれませんが、この不公平感の増大は、政治、行政の安定及び信頼を損なうことにつながるのではないかと私は心配をしております。 また、昨今のはやりのポピュリズム政治の材料に利用されはしないかという懸念であります。生活保護者だけええ思いして、私ら、しんどい思いしてんねや、それをばかな政治家が声高々に言えば、それを信じる有権者の人が多くいるんじゃないかなと、そんな心配もするわけです。 生活保護を受けていない人たちから、正直に努力をして生きてきた私たちより、不真面目に生きてきた人たちが楽を見る世の中でいいのか、そんな声が聞こえてくるような気がします。 そのことを踏まえて、市長ならこの不公平感の解消にどう取り組むべきか、お答えください。 次に、生活保護者の増加に歯どめをかけるにはどうすればいいのかという問題です。 先ほど、福祉局長から答弁をいただきました。ただ、この問題は、和歌山市福祉局だけの努力で解決できる問題ではないと私は思っております。 それに、財政的に和歌山市には重い負担がのしかかっているわけであります。 高齢者の増加によって、生活保護者数も同じくふえてきています。もちろん、景気が低迷をすれば、これも増加に転じるかもしれません。 そしてもう一つ、これは将来ですが、所得格差が昨今問題になっています。その根底には、現在の多くの低賃金の非正規労働者がいるわけです。その人たちが、いずれ高齢者になり、また、事故や病気になってしまえば、今以上に生活保護者の数を押し上げる要因になると、そういう可能性があると私は考えています。予備軍という形容をしたくありませんが、将来の懸念はふえつつあるわけであります。 また、生活保護家庭の子供たちの多くが、将来、生活保護を受けるという負の連鎖問題も指摘されております。 そのことを踏まえ、今後、和歌山市役所として、行政として、全体でどう取り組むべきか、お答えを願いたいと思います。 そしてもう一つ、お答えをいただきます。 不正受給者を限りなくゼロに近づけるための取り組みの答弁をいただきました。 不正受給者を減らすことはもちろんのこと、増加する生活保護者の現状把握、また、相談、場合によっては指導、その前提の信頼関係の構築などを行う人的体制ができているかという問題であります。 これらを解決するためには、ケースワーカーの人員をふやすほかないと私は思いますが、市長はいかがお考えでしょうか。 そして、中央卸売市場について、次は伺います。 第1問でお答えをいただきました。 まず、用地確保などについての答弁ですが、相変わらず残念です。私の感想をこの場で述べさせていただきます。 二者択一の選択をする場合、双方の利点と欠点をできるだけ多く並べて、議論を積み重ねて、比較対象をした上で選択の決定を通常すべきです。 本来、この中央卸売市場の場合、防災や商業の立地性、費用、そして将来性、そして利便性、経済環境の予測などの優劣をしっかり双方並べて検討すべきでした。その手順や経過を、たびたびのこの質問についても、ついに私は聞くことがありませんでした。 そして、今回も、この決定理由は、単に現地建てかえの利点と移転の欠点だけを比較して、現地建てかえありきの後づけ理由でしかなかったように思います。まさに、お役所仕事、まさに役所の商売であります。 50年から60年に一度の決断です。このような、議論らしい議論もない軽いものだったということを私はこの議場で指摘をしておきます。議事録に残していただきたいと思います。 そして、この決断がよかったのか悪かったのかの判断は、後の人々が判断をすることになるんでしょう。私は、その判断がどう出るのかを楽しみにしたいと思います。 次に、地域振興施設の道の駅について、市長に伺います。 供用開始は、この市場同様、平成34年となっていますが、余剰地活用案や民間事業者などの選定のタイムリミットはいつだとお考えですか。あわせて、タイムリミットを迎えても、施設要件を満たし、なおかつ信頼できる民間事業者があらわれなかった最悪の場合を想定していますか、お伺いをして、第2問とさせていただきます。(拍手) ○議長(野嶋広子君) 尾花市長。 〔市長尾花正啓君登壇〕 ◎市長(尾花正啓君) 9番浜田議員の再質問にお答えします。 IRについて、実施法において、外国人専用とならなかった場合どうするのかとの御質問でございます。 統合型リゾートの詳細の内容を規定するIR実施法において、カジノ施設の利用を外国人専用とできる入場制限の根拠規定が整備される必要があると考えています。その法整備において、外国人専用とする余地がない場合は、誘致することは考えておりません。 次に、市民の不公平感を解消するためにはどうすべきと考えているかとの御質問でございます。 国民年金制度と生活保護制度は、いずれも社会保障制度として市民、国民の生活を守る重要な制度であると認識しております。 議員御指摘の不公平感につきましては、私自身、そうした声を耳にして、公正・公平な行政の運営に取り組む上でも解消すべき課題であると考えています。 まずは、不公平感の解消に向けた不正受給問題や二重福祉について、市として所管する法律等を駆使し、可能な対策を講じるとともに、権限が他の行政機関にあるものについては、他機関とも協議の上、対処したいと思います。 次に、生活保護者の増加に歯どめをかけるために和歌山市役所全体でどう取り組むべきかとの御質問でございます。 生活保護者に関する問題は、雇用問題を初め、貧困の連鎖、犯罪者の社会復帰、薬物中毒、障害者問題など、その背景には多種多様な要因が含まれております。そうした要因に対応するには、横断的な対策が必要となってきます。 生活保護受給者が社会復帰に向けた自立支援や、生活保護に至らないようにするために、全庁的にさまざまな制度を駆使し、第2のセーフティーネットとして平成27年度から始まった生活困窮者自立支援制度なども活用しながら取り組んでまいりたいと考えております。 次に、生活保護者の現状把握または相談、場合によっては指導、その前提となる信頼関係の構築などを行うため、ケースワーカーの人員をふやすことについてどう考えるかとの御質問でございます。 生活保護制度の運営に際して、生活保護受給者に直接接しているケースワーカーの仕事はますます重要になり、専門性が求められております。 生活保護制度は、戦後の早い段階から福祉施策として構築され、長きにわたって憲法に保障された最低限度の生活を保障してきました。 そうした歴史的な背景を踏まえても、ケースワーカーの仕事をどのように効率的に執行するか、また、生活困窮者自立支援制度などとともに効果的な対策がないかなどを検討し、なお必要な人員については可能な限り確保したいと考えております。 次に、中央卸売市場について、余剰地活用案や民間事業者などの選定のタイムリミットはいつだと考えているのか、タイムリミットを迎えても、施設要件等を満たし、なおかつ信頼できる民間事業者があらわれなかった最悪の場合を想定しているのかとの御質問でございます。 余剰地の活用案や民間事業者の選定については、地域振興施設の事業者の公募を平成29年度に行いたいと考えております。並行して、余剰地の活用についても、観光客や市民の公園、スポーツなど、集客につながるさまざまな観点から検討を進め、設置を予定している一体型の道の駅について、県と具体的な協議が必要となる平成30年度には、余剰地を含めた道の駅の全体計画を決定する必要があると考えております。 なお、民間事業者がない場合には、地域振興施設の施設要件や運営手法等を再検討するなど募集要件の見直しを行い、募集を継続していきたいと考えており、民間の資金やノウハウを活用する官民連携を基本として整備を進めていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 9番。 〔9番浜田真輔君登壇〕(拍手) ◆9番(浜田真輔君) それでは、再々質問をさせていただきます。 分厚くこれで登壇しましたが、御安心ください、要望で終わります。 まず、IRについて。 IRのカジノの議論の中で、ギャンブル依存症という言葉が躍っております。これに一言申し上げます。 大昔から、多かれ少なかれギャンブル依存症なんてものは存在したに違いありません。戦後、公営ギャンブルが始まり、パチンコが日常化した今日、既にその依存症に該当すると思われる人は数多くいらっしゃいます。 IR法案が審議され始めたころから、反対派の材料に利用し、あおり立てるマスコミなどの姿勢はいかがなものかなというのは私の率直な感想であります。簡単に言えば、何を今さらです。 そして、私は、ギャンブル依存症の人に限らず、人間にはいろんな欲に基づく行為があります。それをゼロにする即効薬なんてものは、あっては逆にならないと思っています。人間の欲に基づく行為を全くなくしてしまっては、文明の進化も人間らしさも失われてしまうからです。 ただ、質問の初めに申し上げたとおり、欲に基づく行為に対して、度が過ぎてはいけない、のめり込んではいけない、強欲になってはいけないと抑止することを、私たちは人間として必ず努めて、理解しなければなりません。それが、まさに教育の基本だと私は考えております。 市長も、カジノ問題のあるなしにかかわらず、ギャンブル依存症などを本当に心配するならば、現在の和歌山市の教育のあり方を考え、すばらしい市民性の構築を目指し、力を入れるべきだと私は思います。 今回のIRの法案の議論について、私は、やはり教育というのが原点にあるのかなと、基本はここにあると思います。 市長、ぜひ教育で答えを出していただきたい。IRがあろうがなかろうが、ぜひ和歌山市民の市民性をすばらしいものにしていただくように努力していただきたいと思います。そのことを要望します。 次に、生活保護についてであります。 国民年金と生活保護制度の公正性や、また、生活保護法の改正等は、国政が解決すべき問題であります。 制度実施者の和歌山市としては、生活保護の増加に歯どめをかけて、財政負担の重さからも減少に向けた不断の努力を続けなければなりません。 ちなみに、生活保護者1人当たりの費用負担は、年間約190万円程度です。100人減少すれば、当然でありますが、1億9,000万円の負担減になります。そのうち、和歌山市が持ち出すお金は約4,700万円。この負担減につながるわけですから、その負担減に見合う人員確保という範囲ならば、私は生きたお金の使い方だと思います。そして、そのために、ぜひ、頑張ってくださるケースワーカーの皆さんの生の声を聞く機会を市長に持っていただきたいと思います。 和歌山市が、今、財政負担をしているのは約40億円程度。そのお金をほかに振り分ければ、もっと使い道があるんじゃないかな、本当に私は思います。市長が、そのためにも現場の声を聞いて、その中に何かヒントがあるかもしれません。そして、市長とお話しすることで、ケースワーカーの皆さんも何かしらのものを感じるかもしれないので、ぜひ実現をしていただきたいと思います。 そして、福祉にはといいますか、社会的弱者の救済には、やはりマンパワーが必要です。ぜひ、人員の増を改めて要望いたします。 ここで、少し資料に基づいてお話をさせていただきます。 これは県比較でありますから、ちょっと和歌山市とはそぐわないのかもしれませんが、富山県、人口約107万人。和歌山県、御承知のとおり、今、約96万人、人口です。 実は、富山県は、和歌山県の生活保護世帯数で4分の1程度、約3,000数百件です。富山は、いろんなデータを引き出すと、持ち家比率が高いそうです。そして、三世代同居率が高い、有効求人倍率も高い、完全失業率が低いんだそうです。そして、和歌山県の約4分の1ですから、財政的にも4分の1の負担で済んでいるんでしょう。これは統計上の話ですから、一概に正しいのかどうかもわかりませんが。 今後、生活保護者の数をふやさないためには、先ほど申し上げたとおり、産業や経済、そして教育の施策を充実させることがここでも問われるわけです。持ち家比率を上げる、仕事の量をふやしてあげる、貯金をする機会をふやしてあげる。今後、高齢者になって生活保護に入る危険性が高くなっていく人たちに歯どめをかけるためには、いろんな施策の実行をしていくべきだと思います。一応、参考にしていただければなと。 そして、もう一つだけ、おもしろいデータを見ました。これは、このデータが正しいのかどうか知りません。 東洋経済という雑誌がありますが、それの幸福度ランキングというのがあります。実は、その幸福度ランキングの1位が、たしか富山県です。和歌山県が40位ぐらいだったかな。 というように、幸福度というのは幸せに感じてるというのが高いということですから、生活保護と数字が合うわけではありませんけれども、やはり幸せだと感じるのは、私は大事なことだと思います、この地域に住んでて。 和歌山市民の幸せの向上、ある意味の実感を目指すためにも、この問題解決に取り組んでいただきたいなというふうに思います。 最後に、中央卸売市場についても、これも要望とします。 道の駅及び余剰地活用について御答弁をいただきました。 再度、申し上げます。 あと2年しか時間が残されていません。過去に何度も、できるんかい、ちゃんとできるんかいということをこの議場から問いただしたつもりでありますが、答弁を聞く限りでは、いまだにその根性論から出ておりません。とにかく頑張ってやります、頑張ってやります。根性論も、あと2年しか通用しない、そのことを指摘しておきたいと思います。 そして、そのためには、まず市長、このことを約束していただけるとありがたいと思います。答弁は求めませんが、拙速に事を進めないこと、あらゆる角度で議論をすること、そして収益性の判断を誤らないことということをしっかり頭の中にたたき込んでいただきたい。税金の無駄遣いは、誰もが望むところではありません。ぜひ、そのことをお願いいたします。 この議会終了後に大きな人事異動が行われるでしょう。ほっとして退職される方もいらっしゃると思いますが、私は、この中央卸売市場及び道の駅については、新しく新任をされた方は、その職責の重さと、そしてその覚悟を持って新任についていただきたい。 この質問を今後やめることはしません。ゴールを見たときに、ほら見たことかと、私は言う自信を持って、この壇上から御質問をさせていただいております。 つらつらと申し上げました。皆さんにも御静聴いただきました。そのことに感謝を申し上げ、私からの質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手) ○議長(野嶋広子君) お諮りします。 本日の会議はこの程度にとどめ延会し、明3月9日午前10時から会議を開くことにしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(野嶋広子君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。 本日はこれにて延会します。          午後2時51分延会   --------------- 地方自治法第123条第2項の規定によってここに署名する。 議長    野嶋広子 副議長   戸田正人 議員    井上直樹 議員    芝本和己 議員    中尾友紀...